警視庁物語 19号埋立地

堀雄二・南広/神田隆、花沢徳衛、須藤健、大木史郎、山本隣一、岩崎加根子、織本順吉、中村是好、菅井きん、星美智子、谷本小夜子、五月藤江、大東良

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説明

ケイシチョウモノガタリ 19ゴウウメタテチ/原作・脚本:長谷川公之。音楽:富田勲。監督:島津昇一。警視庁物語シリーズ第19作。東京湾沿岸埋立地の大成建設工事現場で、数珠を手にした中年男の絞殺死体が発見される。死後、約1ヶ月が経過、年齢は35歳から40歳前後、身長は170センチ。別の場所で殺害されて運ばれてきたものと判断。歯並びが悪く、虫歯があるのに長い間治療された痕跡がなく、着衣の様子から生活困窮者の推察。犯人が被害者の手に数珠を巻き付けたと見て捜査班は二班に分かれ、この数珠の調査と、工事現付近の聞き込みを開始。本作のみ長谷川公之のタイトルには「原作・脚本」とある。シリーズのレギュラー出演者である谷本小夜子改め谷本小代子の見せ場があるのもファンには嬉しい。死体が発見され、駆けつけた捜査一課の刑事たちが死体を覗きこむ場面が、下から見上げた仰角の構図で円陣のようになって覗きこむ刑事たちの姿を撮らえる。刑事たちが聞き込みをする死体の発見された埋立地近辺の長屋のような共同住宅は、貧しいバラックの木造、事件を描きながら貧困の中で生活する人々がやむをえぬ事情で犯罪を犯してしまう悲劇を描く。殺人を犯す回想場面はなく、取調室の自供だけで処理しているのは原点回帰。犯人は岩崎加根子で寄り添うのは織本順吉。捜査の過程で描かれる新興宗教、浅草のテキ屋を取り仕切る組のショバ割りなどの風俗が興味深い。1962年11月21日~27日銀座東映、併映「勢揃い関八州」。1963年6月23日~26日南東映、併映「宮本武蔵」。【サイズ:B2】【年代:1962年】