説明
ウモントリモノチョウ ジゴクノカザグルマ /原作:佐々木味津三。脚本:鷹沢和善。音楽:鈴木静一。監督:沢島忠。大友柳太朗主演の右門捕物帖シリーズ第2作。大店天満屋主人の殺人事件に巻き込まれた若者カップル(里見浩太郎と大川恵子)を助けながら密貿易の首魁月形龍之介を追い詰める近藤右門の名推理。子分の伝六には堺駿二、ライバル村上敬四郎に進藤英太郎、子分の松には中村是好。時折紫頭巾で現れて錣正流居合抜きのチャンバラ場面が格好良い。オープンセットでの俯瞰撮影が随所に見られスケール感を感じる。山形勲が松平伊豆守、配下の若年寄には市川小太夫と大邦一公。ゆすりで儲ける乞食には田中春男とミスワカサ。田中春男は殺し屋に殺されて第2の殺人。沢村宗之助は殺人の疑いを受ける浪人。近江屋瀬川路三郎の後家喜多川千鶴、後家の昔の仲間に戸上城太郎の二人が事件に絡む中で札差水野浩が神社で殺され第3の殺人事件が発生。殺された札差は勘定奉行月形の息がかかる事が判明。ザ・ピーナッツが風車の売り子で一曲披露し、風車に囲まれた自宅に若い二人を匿うが、殺し屋阿部九州男以下の集団に襲われた時に颯爽と現れる右門。紫頭巾で現れて風車を飛ばしながら錣正流居合抜きのチャンバラ場面が格好良い。近江屋十番倉の抜荷、八番倉土蔵内の殺陣で横移動しながらの場面が秀逸。悪ボスで公金横領独り占めを企てる勘定奉行月形竜之介の科白「右門よくぞ見破った、儂が地獄から来た男だ」に続いてのチャンバラは東映チャンバラ時代劇の定番。ラストは大友対月形。若い二人を助けて冒頭と同じ夜空の星の下で釣りに興じる右門で「終」。明るく楽しい東映映画。汐路章が乞食とラストの奉行配下で二度登場。タイトルは大友トップ、二番に里見浩太郎・大川恵子・青山京子・丘さとみで止めに月形龍之介・山形勲・進藤英太郎。1960年2月28日〜3月7日銀座東映、併映「続べらんめえ芸者」。1960年9月4日〜6日二川銀映、併映「勝利と敗北」「はやて紋三郎」。1960年10月5日〜8日南東映、併映「人形佐七捕物帖」。1961年1月8日〜14日銀座東映、併映「七つの顔の男だぜ」。1962年2月28日〜3月1日二川銀映、併映「誰よりも君を愛す」【サイズ:B2地方版&雑誌切り抜き&スチール】【年代:1960】