説明
ジョーイ/製作・脚本:ジェリー・マクニ―リー。音楽:デビッド・シャイア。監督:ルー・アントニオ。実在のフットボール選手であるジョン・キャパレッテイとその弟ジョーイの交流を描いたヒューマンドラマ。11億2000万円の興行収入、1978年の洋画配給収入ランキングの第7位。日本公開時の宣伝には「この映画は、終ってもしばらく明かりがつきません」というフレーズが使われた。キャパレッティ家の5人兄弟の末っ子であるジョーイは3歳のときから白血病に侵され、この病気で初めて化学療法を施された一人だった。5年に及ぶ治療はときに苦痛を極めるもので、両親は延命のために選んだ決断を悩んでいた。ジョンなら大学フットボールの最優秀選手が選出されるハイズマン賞をとれるとジョーイが口にする。強豪校のランニングバックで全米代表にも擬される程のジョンでも全米アスリートの生涯の栄誉は高すぎるハードルだったがジョーイの病気が悪化する中でハイズマン賞に輝く。ニューヨークの高級ホテルで開かれる授賞式には副大統領を筆頭に、誰もが知る有名人が集まった。受賞のスピーチのため壇上に上がったジョンは、監督、同僚への感謝を言葉にする。締めくくりは家族への感謝だった。最後に「一番下の弟であるジョゼフは病気にかかっています」と涙を抑えながら伝えようとするジョン。酒や煙草を口にしていた参加者は集中し始める。「周りの人は私が勇敢だと言ってくれます。でも試合がある日の競技場だけが私が戦う時間ですが、弟は常に苦痛と戦っています」と続け、彼にトロフィーが贈られるべきだと締めくくった。ジョーイが1976年4月8日、ジョンが付き添う中、白血病のために世を去ったことを描いて幕を閉じる。1978年1月28日~3月10日広小路スカラ座、併映「チャーリー」。【サイズ:B2】【年代:1978年】