説明
カイゾクブギョウ/脚本:高岩肇。音楽:高橋半。監督:深田金之助。片岡千恵蔵主演の遠山金さんシリーズ第8作の海賊退治痛快篇。江戸城内まではびこる麻薬根絶のため長崎や玄界灘を舞台に海賊姿で潜入してラストは江戸城内で黒幕と海賊「青龍の虎」&長崎奉行の悪事を裁く遠山金四郎。海賊に山形勲。御法度の麻薬の魔手が将軍家大奥までのびていたことから事件は始まる。出所は長崎と判るが当の長崎奉行遠山左衛門尉(薄田研二)も大元を掴めない。勘当中の金さん(片岡千恵蔵)は偶然に阿片運びの海賊船の一員となり長崎へ下る。船長「青竜の虎」(山形勲)が阿片密輸の主と知れても奉行所の動きはすぐに洩れて竜神丸を押えられない。金さんは海賊仲間で名も鉄平と変えているが姐御のお峰(長谷川裕見子)は正体を見破っている様子。お峰は逃亡を企てるが金さん一人長崎の町へ出る。そして町娘お景(田代百合子)の危機を救うが、お景の消えた「花月楼」に不審を抱く。竜神丸では金さんをクサイとにらむようになる。金さんは幼馴染の梶野麟太郎(加賀邦男)にめぐり合い梶野は阿片患者の救済に一生をかける蘭学医、阿片の侵入を断ち切れと励ます。遂に「虎」と対決したが連発銃に射たれお峰と共に海中に消えるが、梶野の家に姿を現わす。梶野は阿片毒一掃のため、長崎奉行遠山左衛門尉は責を問われてそれぞれ江戸へ。そして狙いをつけた「花月楼」の五左衛門、お景親子も江戸へ発っ。舞台は江戸城の評定へ。左衛門尉は参考人「花月楼」五左衛門一味と対決したが挙証できず切腹の沙汰。そこに遠山金四郎の登場で双肌ぬいでの得意の啖呵を浴びせ、五左衛門、実は「青竜の虎」をきめつけ更に恐るべき企みを暴露。世継の候補雪千代の生母萩の方を阿片で廃人にして自分の子を、と狙うお美和の方(入江たか子)。天下を動かそうと大ばくちをうった男はお美和の方の伯父、幕閣の黒幕雪翁(進藤英太郎)という結末の遠山裁き。1957年2月25日~3月3日第一東映、併映「とんちんかん八百八町」。1957年8月13日~19日銀座東映、併映「七つの誓い黒水仙の巻」。1961年4月1日~4日南東映、併映「桃太郎侍南海の鬼」【サイズ:プレス四つ切】【年代:1957】