説明
ツバキサンジュウロウ/原作:山本周五郎「日々平安」。音楽:佐藤勝。殺陣:久世竜。黒澤プロ製作「用心棒」続編ともいえる黒澤監督の娯楽時代劇。ある藩の大目付と家老とのお家騒動をめぐり九人の若侍を助けて、敵方の仲代達矢扮する室戸半兵衛との知恵比べと一騎打ちの末に勝利して何処かへ去って行く。三船敏郎と仲代達矢の対決の抜打ち場面が衝撃的で東映調の様式美時代劇に大打撃となり世界的な残酷ブームもあって大映では「忍びの者」「座頭市」シリーズが、東映では忍者ものに集団時代劇が芽生え白塗り時代劇がしぼむ1962年。若侍には加山雄三・平田昭彦・田中邦衛・土屋嘉男、久保明などでハードボイルドとユーモラスが同居した娯楽篇。黒澤組常連俳優の志村喬、小杉義男、藤原釜足や入江たか子・小林桂樹・伊藤雄之助などベテラン陣が上手い。加山のいとこ団令子、母親に入江たか子。白黒画面で屋敷の間を流れる小川に椿の花が流れるときの赤にみせる演出が印象。互いに鞘に入らないもの同志の対決は歴史に残る対決場面だったが黒澤明のチャンバラはこれで最後。1962年1月14日〜30日豊橋東宝、併映「サラリーマン清水港」。1962年2月18日〜23日豊橋東宝、併映「価値ある男」。1962年7月25日〜31日千歳劇場、併映「我こそは一等社員」。1962年9月9日〜11日二川銀映、併映「上を向いて歩こう」。1963年9月24日〜28日豊橋東宝、併映「天国と地獄」1964年11月18日〜24日松竹シネマ、併映「用心棒」。1969年2月15日〜28日丸物東宝、併映「天国と地獄」。1973年6月23日〜29日豊橋東宝、併映「悪い奴ほどよく眠る」「天国と地獄」【サイズ:B2 68R&76R】【年代:1962】