説明
ヨルガクズレタ/原作:結城昌治「刑事」。脚本:田坂啓・貞永方久。音楽:佐藤勝。監督:貞永方久。1978年93分。勝野洋と桃井かおりに原田芳雄が絡む刑事ドラマ。孤児同然に生きてきたやくざな兄と妹、そして彼女を愛する正義感の強い刑事の三人が、悲しい運命に翻弄される姿を描く。安井(勝野洋)には浩子(桃井かおり)という恋人がいた。郷里を出て刑事になったばかりの安井には、浩子は新鮮で魅惑的な都会の女性であった。暴力団茨組の捜査を始めた安井は、同組幹部の中根(原田芳雄)につきまとわれ、浩子から手を引くように言われる。中根孝は浩子の兄だった。幼くして両親を失い、孝と浩子は小樽の孤児院で育てられた。浩子と結婚を決意した安井は中根にやくざから足を洗うように言うが、中根は嘲笑するばかり。茨組と関係の深い手形詐欺師大川が襲われ、犯人は中根と判明する。安井は自分の手で中根を捕えて自首させようと決心し、浩子のアパートを訪ねるが、旅行姿で彼女が出て行ったことを知り、孝と共に故郷の小樽に向ったのだと直感。あてのない孝と浩子は生まれ育った小樽の教会へ向う。再会した安井は、中根が茨組から足を洗おうと、大川に金を借りに行ったところ、大川は逆に中根を茨組に売ろうとしたため事件が起きたことを聞かされる。その時銃声が聞こえ、安井が現場に駆けつけると中根が倒れていた。安井に、浩子と一緒になるようにと中根は言い残し息絶える。安井と浩子は白布に包まれた遺骨を抱いて、雪原を走る列車の中にいた。1978年3月18日~24日松竹ロキシー、併映「喜劇役者たち98とゲーブル」。【サイズ:B2】【年代:1978年】