警視庁物語 不在証明

堀雄二/千葉真一、神田隆、花沢徳衛、山本隣一、松本克平、佐原広二、須藤健、大村文武、波島進、小宮光江、今井俊二、小沢栄太郎、殿山泰司、織田将雄、仲村是好、八代万智子

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説明

ケイシチョウモノガタリ アリバイ/企画:斉藤安代。脚本:長谷川公之。音楽:富田勲。監督:島津昇一。警視庁物語シリーズ第15作。今作で新人スター千葉真一が刑事として加入。ある市役所で巡回中の守衛が男に襲撃され、事務椅子でめった打ちにされて瀕死の重傷(後に死亡)を負い、登庁した女子事務員・小林裕子に発見される事件が発生。捜査一課神田隆花澤徳衛堀雄二山本麟一佐原広二千葉真一が現場へ赴き、金庫責任者である岡本係長・小沢栄太郎から事情聴取。しかし岡本係長は「金庫の中に重要な物は入っておらず、盗られたものも無い」と証言。刑事たちは第一発見者の事務員と係長の証言が微妙に食い違い、金庫は犯人以外の人物によって荒らされた形跡。容疑者は、当日夜残業していた岡本係長、部下の秋田・大村文武、根岸・波島進の三人。波島は、家賃滞納と恋人の良子・小宮光江との破局というダブルパンチで落ち込んでいた秋田を励まして恋人と復縁させるのに失敗、フォローのために良子を劇場へ誘って一緒に観劇していたアリバイ。秋田は、犯行推定時刻の前後に役所へタクシーで乗りつけていた。岡本係長は帰宅したのは深夜近くであり犯行推定時刻のアリバイがない。大村文武が容疑者として新聞報道されるが本人は犯行を否定。上司の織田政雄も彼の人柄から信じられないと供述。岡本係長は地味な顔して、裏では元部下の愛人・八代万智子を囲っており、表沙汰には出来ないけれども強固なアリバイが証明される。秋田を役所の近くで降ろした運転手は、その直後にもう一人客を乗せて、根岸と良子がいた劇場まで行ったと証言。最初にアリバイが確定した奴が一番怪しいというのが、推理小説のセオリー。解決の糸口は、贈られてきた賄賂(商品券)の額と、業者からのリベートが裏金として金庫に入っていた事実でした。秋田は、女にフラれて金に困ってついフラフラと裏金を強奪しようと役所に行き、犯行直後の現場を見て驚いて逃げ出しただけで、真犯人波島進はその直前に現場から逃走、アリバイ工作。タバコ屋の聞き込みで「新星ないの?じゃあゴールデンバットでいいや」「専売公社ももっと安いタバコ売ってくれないと困る」というオバちゃんと刑事のやり取りが、当時の刑事職の薄給という状態がわかる。ラスト警察署に大村を迎えに行った小宮の表情が良い。1961年1月27日~1月31日第一東映、併映 鶴田浩二「鳴門秘帖」。【サイズ:B2】【年代:1961年】