説明
キョウカツ/脚本:田坂啓。音楽:鏑木剛。監督:渡辺祐介。任侠映画でブレイク前の高倉健主演。東京の隅田川の東に、みどり町というスラム街。暴力団・津村組の幹部の矢吹輝男(高倉健)もこのスラム出身。矢吹は、親分の津村(山形勲)の目をかすめ、高利貸のためにとりたてた高級住宅に住んでいた。そんな彼を吾郎(小川守)が兄貴と慕う。矢吹は津村からパクられた融通手形の取り戻しを命じられ手形ブローカーを洗い、手形を強奪すると姿を消す。ところがパクリ屋のバックには津村組と対立する佐倉興業という暴力団がいた。矢吹は津村組と佐倉興業の双方から追われる身になる。愛人の珠江(三原葉子)の家を出ると、みどり町に姿を隠した。この街で生活保護係をしている石丸(安井昌二)は、矢吹とは小学校のときからの同級生だった。嘗て森川製作所という小さな工場で働いていたが、暴力事件を起こして馘首になった過去。森川(加藤嘉)の娘・節子(三田佳子)は現在石丸と恋仲であった。矢吹は佐倉(佐藤慶)に手形の買い取りを求めるが、佐倉と津村が手を結んだことを知る。町に戻った矢吹は節子を旅館に連れ込む。森川は節子から手を引くように矢吹に頼むが、矢吹はその見返りに手切金を恐喝。たちまち森川製作所の経営は立ち行かなくなり、そこで働く人たちの生活は困窮する。森川の苦境を知った石丸は矢吹に頼み込むが、つっぱねてその手形を振り出した会社に持ち込むが津村組の手が回っていると知った矢吹は、珠江のパトロンの高利貸しに手形を売りつける。津村組に追いつめられた矢吹は、節子の家に立ち寄り、巻き上げた金を投げ返す。折しも森川が金策中に病で倒れ、急死する。節子は倉庫に匿っていた矢吹を追い出した。ついに津村組が矢吹を追いつめられて撃たれて死ぬ。1963年9月14日~20日豊橋東映、併映大友柳太朗「俺は侍だ命を賭ける三人」。1964年4月11日~14日南東映、併映「座頭市凶状旅」。1967年2月14日~23日豊橋東映、併映「ギャング対Gメン集団金庫破り」【サイズ:B2】【年代:1963年】