説明
トウカイドウヨツヤカイダン /原作:鶴屋南北。監督:中川信夫。怪談噺の代表作であり幾多の「四谷怪談」映画の中でも最高峰との評価が高い1959年新東宝映画。若杉嘉津子、天知茂、江見俊太郎の名演技と画面構成と色彩や画面転換など全てに中川信夫監督の技量が反映していつ観賞しても面白い。ポスターはATGで1982年リバイバル上映のもの。特に伊右衛門の脳裏に浮かぶ恐怖イメージやお岩の声、赤子の声や時折登場する蛇など「人間の業」がこれほど鮮やかに表現された作品は稀有、ラストの仇討ちは墓場で完結して伊右衛門が「岩、許せ、許してくれ」と言って絶命すると、お岩が子どもを抱いて昇天菩薩となる美しさが恐怖の後だけに一層映える。この作品が公開された1959年の夏は「四谷怪談」の競作となる。一方の相手は大映長谷川一夫主演の「大映の四谷怪談」であり長谷川御大と中田康子もコンビ。1959年7月1日〜10日豊橋国際劇場、併映「怪談鏡ケ渕」「亡霊怪猫屋敷」怪談大会。【サイズ:B2 82R】【年代:1959】