説明
LOFT/脚本・監督:黒沢清。音楽:ゲイリー芦屋。日韓合作のホラー映画。演出は「回路」などで注目される黒沢清監督、「ドッペルゲンガー」以来3年ぶりに手がけた。新作執筆のため引っ越した郊外で、ミイラを研究する男と出会ったことから悪夢のような日々を過ごすヒロインを中谷美紀が好演。謎めいた大学教授役の豊川悦司をはじめ、西島秀俊、安達祐実、鈴木砂羽、大杉漣ら実力派俳優が集結して、ホラーからサスペンス、ラブストーリーが絶妙に溶け合う黒沢監督の新境地が冴える。スランプに陥り、郊外の一軒家に引っ越してきた女流作家の礼子(中谷美紀)は、人けのない向かいの建物に出入りする男を見かける。男は吉岡誠(豊川悦司)という大学教授で、沼から引き上げた千年前のミイラを無断で運び込んでいた。それ見て以来、礼子は得体の知れない恐怖に襲われるようになり、小説が書けなくなる。前住人が残した小説の原稿を洋館で発見した礼子は、それを書き写して新作の出版にこぎつける。洋館を訪れた編集者の木島(西島英俊)は、前の住人が亜矢(安達祐実)という小説家志望の大学生であったことを礼子に告げる。亜矢は木島に殺されたはずなのだが、亜矢の幽霊が吉岡の目の前に度々現れるので、吉岡は自分が亜矢を殺したのではないかと混乱。吉岡は、無実を信じる礼子と一緒に、木島が亜矢を埋めたはずの森へ向かう。木島はそこで地面を掘り返す二人に襲いかかるが、警察に逮捕される。礼子は新作小説の原稿を燃やし、吉岡はミイラを研修所の焼却炉に放り込む。二人は、森を抜けた先にある湖の桟橋へ行き、亜矢の死体が入っているかもしれない棺を引き上げると中は空だった。吉岡の無実を確信して安堵した彼らは抱擁し、永遠の愛を誓いあう。その直後、吉岡は湖に落ち、ミイラ化した亜矢の死体が湖から姿を現す。2006年9月9日公開、ユナイテッドシネマ豊橋18。【サイズ:B5】【年代:2006年】