説明
クロマク/原作:佐賀潜。脚本:堀江和夫。監督:小林悟。大阪道修町界隈の薬メーカー密集地で強精剤“王精”の発売元、岩倉製薬で“王精”一五〇梱包が盗まれた。社長の岩倉(佐賀潜)は、東京の赤玉製薬の謀略と睨む。大阪岩倉製薬、東京赤玉製薬との虚々実々の苛烈な謀略戦が始まった。東京日本橋の赤玉製薬では、プロパーと呼ばれる社長直属の販売特殊任務員がいた。利根五郎(天知茂)と千石静香(野川由美子)は謀略部隊の重要な働き手。赤玉の主力問屋の極東薬業の社長鳥羽は、一くせある人物で、赤玉製薬の社長西条は、鳥羽が岩倉に寝返ったと聞いて、利根と千石を探りに出した。一方大阪の岩倉は“王精”の製造元由良京太(左とん平)を誘い東京の神田に“淡路製薬”という店を出す。その店はプロパー利根によって、灰燼と化した。東、西のプロパーの暗躍が始まった。赤玉薬の盗みに動いた大和久三次(高宮敬二)という男は、やくざで金でどっちにでも動くという男。利根は岩倉製薬にむかう途中赤玉派の一味に襲われ、ドラムかんにつめられ海中に投げられた。だが、かつて顔みしりの大和久は秘かに利根を助けた。利根の死を知った岩倉は、自分の計画が図にあたったのを喜んだ。岩倉はライパル赤玉製薬の計画倒産をもくろみ、千石静香を使って、赤玉にもぐりこみ情報をつかんでいた。一方利根は、岩倉の計画に気づき、真実糾明に立ちあがり警察は、赤玉事件を追求し、岩倉逮捕に踏み切る。公開された併映も含めて高宮敬二が出演、「顔を貸せ」は数少ない主演。1966年2月19日~23日豊橋松竹、併映「やさぐれシリーズ顔を貸せ」。【サイズ:B2&公開当時の新聞広告】【年代:1966年】