説明
カゼノブシ/原作:司馬遼太郎。脚本:野上龍雄。殺陣:谷俊夫。音楽:木下忠司。監督:加藤泰。大川橋蔵主演。司馬遼太郎原作の映画化で原作は1960年~1961年に週刊サンケイで連載された時代伝奇ロマン時代劇。『風の武士』は『梟の城』『上方武士道』に続く3作目の長編小説。熊野の山中に千年来、人知れず安羅井(やすらい)という黄金郷があり、途方もない金銀が秘蔵されていることを知った紀州藩は隠密を暗躍させ、探索の手を伸ばす。老中水野和泉守は町道場練心館主、平間退耕斎の嘆願書をもとに、伊賀忍者の名張信蔵に秘境をさぐるよう密命した。信蔵が思いを寄せるちのは安羅井の姫。秘境への道筋を記す道中絵巻「丹生津(にぶつ)姫縁起」をめぐって、紀州藩、信蔵、猫、お弓らの死闘が始まる。原作では主人公の名は柘植信吾、映画では名張信蔵が主人公で大川橋蔵。原作も映画も伊賀忍者の血をひく部屋住みの次男坊の主人公が公儀隠密として、安羅井の里を捜し求めていくのは同じですが、原作では安羅井の里に辿りつき、既に明治の世になっていて、お勢以(久保菜穂子)のもとに帰るという浦島太郎的な伝奇小説らしい構成になっているのに対して、安羅井の秘境を明らかにする伝奇的要素までは踏み込まず、信蔵とちの(桜町弘子)の愛の物語が前面に押し出されている。安羅井の秘蔵する金銀を追って、紀州と公儀が繰りひろげる凄絶な死闘の合い間に、格調高いロマンが嵌め込まれ、切なく哀愁を帯びたテーマ曲が全篇を奏でる。作曲は「関の弥太っぺ」の木下忠司、忍者アクションと恋愛を絡めた時代劇として当時流行の忍者物とは一線を課す。ヒロインは加藤泰監督お気に入りの桜町弘子、安羅井の住人で物語の発端となる人物に明石潮、小田部通麿、尾型伸之介と宮口精二。紀州藩隠密に沢村宗之助、原健策、月形哲之介。幕府隠密「猫」に南原宏治、中原早苗。大木実が桜町に横恋慕と安羅井秘宝の手中を企て、養父宮口精二を斬る卑劣な男に扮して、ラスト橋蔵と対決する。1964年1月15日~25日豊橋東映、併映「図々しい奴」。1964年4月1日~7日豊橋銀座東映、併映「ど根性一代」。1964年8月2日~5日豊橋南東映、併映「黒の死球」。【サイズ:B5東映ポスター集】【年代:1964年】