説明
カゼニサカラウナガレモノ/原作:高橋道治。脚本:山崎巌。監督:山崎徳次郎。旭の「流れ者」シリーズ第5作で豊橋ロケのご当地映画。主題歌:小林旭「さすらい」「ダンチョネ節」「オイトコ節」「夜がまた来る」ラストに櫓上で「豊橋音頭」。ギターを抱えた流れ者野村浩次は塩沢火薬に勤める親友の瀬沼に会いに豊橋市へやってきた。ところが瀬沼は昨夜工事場を爆破して失踪して死体で見つかる。浩次はキャバレー“ブルースカイ”に流しに入った。突然、フロアに酔いつぶれた中年の男がやくざに投げ出された。その男は、近くの島にある造船所を経営する瀬沼の父(信欽三)だった。「あの事件以来毎日毎日酒びたりで……」と語る娘の杏子(浅丘ルリ子)と信夫は、やくざたちのいやがらせから昼間浩次に助けられた二人だった。塩沢火薬の社長(山内明)は踊子ユミ(白木マリ)を連れた外国人の隆栄昌(藤村有弘)と密談。隆は瀬沼が作った火薬とまぜれば三倍の効果があると耳うちした。塩沢は最初から造船所を乗取る目的で瀬沼に金を貸し、担保に島までとりあげようとしていた。浩次と流れ者拝島(神山繁)のイカサマから、塩沢はどちらか一人を用心棒にすると言った。浩次は拝島のそでを射抜いてイカサマ・カードを取り出し塩沢の用心棒になった。塩沢は杏子を欲しいと言いだす。塩沢は瀬沼から奪った島を火薬の密造所にしようとしていた。取引きの時間と場所を書いた紙を杏子に渡し、帰らなかったら警察に届けるように言って浩次はくれない丸に乗った。船上で清次は拝島と対決したが拝島は警察だった。藤村有弘が爆薬をし仕掛けてくれない丸は爆発。塩沢は火薬庫に火をつけて逃げ出そうとしていたが塩沢と浩次の死闘。息子の仇をとったと叫ぶ瀬沼の父(信欽三)。そしてラストは大団円で広小路から萱町にかけての豊橋まつりと鬼まつりがフイナーレとなり旭は途中で消える。藤村有弘がホンコンの竜として怪しい中国人がはまり役。ロケ地は広小路、萱町、吉田城、高塚海岸、田原市、蒲郡三谷温泉ふきぬきなどでヤマサちくわが特別協賛。1961年4月8日~24日駅前日活、併映「生きていた野良犬」、12日~16日「機動捜査班」、17日~24日「早射ち野郎」。3週間のロングラン興行で豊橋大ヒット。1961年8月27日~28日二川銀映、併映「鳴門秘帖」。1961年9月6日~9日駅前日活、併映「ろくでなし稼業」。とよはしまちなかスロータウン映画祭にて2002年第1回、2005年第4回で2度上映。【サイズ:B2&ロケスナップ】【年代:1961年】