説明
クラマテング ゴヨウトウイヘン/原作:大佛次郎。脚本:鏡二郎。音楽:渡辺浦人。監督:並木鏡太郎。宝塚映画で撮った嵐寛寿郎ことアラ寛の代表作「鞍馬天狗」シリーズも39本目。このあと「疾風鞍馬天狗」で天狗はアラ寛から離れる。西国屋は火薬の売り込みに、幕軍、薩軍を天秤にかけ、この悪辣な商取引に業を煮やした松平主税之介(山形勲)は入江を捉え彼の研究室に踏み込む。この事を察して薩軍は入江定信(平田昭彦)を奪還すべく竹林の百姓家へ馳けつけ幕軍薩軍の激しい戦が生じる。天狗もそこに馳けつけ、呆然自失する定信に両軍相手に応戦しながら罪なき江戸市民を戦火から守るため、薩軍、幕軍の何れへも火薬を渡してならぬと繰り返し絶叫する。激戦のすきを見て西国屋(荒木忍)は毒薬を盗み去ろうとするが覆ったランプの火が火薬に引火大爆発を引き起した。生き残った天狗はこの火薬が江戸攻撃に使われなかったことをせめてもの慰めとした。翌年1957年から東映で東千代之介で天狗シリーズが始まる。生みの親が大佛次郎で、育ての親であり天狗のイメージを作ったのはアラ寛である。アラ寛はこのあと新東宝へ移籍する。1956年3月21日~27日広小路豊橋東宝、併映「続イカサマ紳士録おとぼけ放射能」。【サイズ:B5時代映画広告】【年代:1956年】