緋牡丹博徒 お命戴きます

藤 純子/鶴田浩二、若山富三郎、大木実、待田京介、嵐寛寿郎、河津清三郎、石山健二郎、名和宏、沼田曜一、内田朝雄、汐路章、諸角啓二郎、沢淑子、有川正治、国一太郎、鈴木金哉、阿波地大輔、志賀勝、木谷邦臣、川谷拓三

説明

ヒボタンバクト オイノチイタダキマス/脚本:加藤泰・鈴木則文。監督:加藤泰。殺陣:上野隆三。音楽:木下忠司。お竜シリーズ第7作にして公害問題を取上げる。明治中期の群馬で鉱毒と戦う親分鶴田浩二の遺志を継いで、公害企業の内田朝雄と軍人大木実と結託した悪親分河津清三郎と対決するお竜。公害に対して農民への保証金を交渉する鶴田が殺されてお竜は戦う決心をして葬儀の寺経に向かう。そこには悪役陣が勢揃いしていて、鶴田の跡目を継いだ名和宏も良心の呵責に悩み満座の席で悪事を暴露するにあたって大乱闘になる過程が加藤泰監督の長回しカメラで一気に進む。喪服姿でお竜は戦い、暴露した名和も乱闘の中で死亡、逃げる河津清三郎を斬ったお竜の髪を振り乱し血で染まる姿に鶴田の子ども「おばちゃん!」と声を掛けるが「おばちゃんは違う」と烈しく言う純子の科白は血に汚れた侠客菩薩であって母性的な女性としての声ではない叫び。加藤泰監督が侠客お竜を否定した様な感覚で登場人物では熊虎親分の若山が包容力のある兄貴分を見せて、アラカンの大前田栄次郎大親分の貫録と鶴田の弟分名和宏の熱演ブリと加藤組常連の汐路章が印象的。1971年6月1日〜12日豊橋東映、併映「懲役太郎まむしの兄弟」。1971年9月29日〜10月5日松竹シネマ、併映「渡世人命の捨て場」。【サイズ:B2】【年代:1971】