破線のマリス

黒木瞳/陣内孝則、筧利夫、篠田三郎、鳩山邦夫、中村敦夫、大場久美子、中尾彬、佐々木勝彦

説明

ハセンノマリス/原作:野沢尚。脚本:野沢尚。音楽:多和田吏。監督:井坂聡。テレビ報道女性編集者が陥った罠を描きながら、映像を盲信する風潮を批判的に 描くサイコサスペンス。ニュース番組高視聴率コーナー「事件検証」を、企画・取材・検証まで担当する編集ウーマン、遠藤瑤子(黒木瞳)が主人公。ある日、BS放送チャンネルの取得を狙うマンモス大学「永和学園」と放送事業者の認可を担当する郵政省放送行政局との癒着問題を内部告発する1本のビデオテープが持ち込まれる。事件の調査中に謎の死を遂げた弁護士を監視する男の後ろ姿や、警察の事情聴取を終えて署を後にする男の正面を捉えた映像が収録。その男の表情にはその場にそぐわない不適な笑みが浮かんでいた。瑤子の編集した「事件検証」が放映された数日後、「笑顔」の男・麻生公彦(陣内孝則)が局に乗り込んで来る。彼は放送内容があたかも自分が犯人であるかのような事実を捏造したインチキだとわめき立て、あの笑顔は視線の先にいた少女に向けたものだと主張した。テープには少女が映し出されていた。テープの内容もヤラセであることが発覚。瑤子の映像によって生活を滅茶苦茶にされた麻生は、彼女に執拗なストーカー行為をするようになり、次第に追いつめられていく瑤子は、上司が止めるのも聞かず真相究明に乗り出すが、行き過ぎから麻生を道路脇の溝へ突き落とし殺害する。警察に連行される瑤子を何台ものテレビカメラが追う。その中に、彼女は別れた夫と暮らす息子の姿を見つける。息子のカメラに向けて微笑む瑤子。その表情が、また電波に乗る。現代のヤラセに対する警鐘。2000年3月11日公開、AMCホリデイスクエア18豊橋。【サイズ:B5】【年代:2000年】