説明
ネムキョウシロウ アクジョガリ/原作:柴田錬三郎。脚本:高岩肇・宮川一郎、音楽:渡辺岳夫。監督:池広一夫。市川雷蔵の「眠狂四郎」シリーズ第12作にして最終作。大奥勢力争いに絡んで総取締錦小路久保菜穂子と大目付小池朝雄の癒着にキリシタン浪人とニセ狂四郎の出現。大奥での跡継ぎを巡り懐妊での権力争いは久保菜穂子・長谷川待子・藤村志保グループと松尾嘉代で、久保グループに部屋子を殺された松尾との確執。藤村志保と江原が兄妹。狂四郎に殺人の罪をかぶせて成功報酬でキリシタン仲間をルソンに逃がす約束の為の江原真二郎がニセ狂四郎としての仕業、しかし総取締である久保菜穂子と大目付小池朝雄に裏切られて全て犠牲になり二人を殺して行き場のない怒りで狂四郎に挑む。ラストはふたつの円月殺法対決、鏡に向かって自らの影を斬って市川雷蔵の狂四郎が銀幕から去る。雷蔵は手術後で体調が悪くて殺陣場面も吹替えが多かった、女優陣はむしろ充実で朝丘雪路、久保菜穂子、松尾嘉代、藤村志保、吉田日出子、長谷川待子と言った具合で雷蔵の体調を考慮して登場人物を多くして絡まない場面を増やした可能性。ヒロインは藤村志保、隠れ切支丹として役人に斬られ狂四郎に抱かれて死ぬ。騙された江原真二郎が久保と小池に復讐して、ラストは久保を捕虜にして狂四郎を誘き出して最後の決闘を挑む。久保菜穂子が熟女の貫録で艶っぽい場面が多くて当時高校2年生だった自分にとっては程よい刺激の映画だったが映画館はガラガラだった記憶。雷蔵狂四郎は見納めとなりこの年1969年7月に37才でガンで逝去。10月には東映からレンタルの松方弘樹主演で「眠狂四郎 円月殺法」が公開される。冒頭与力の杉山昌三九がニセ狂四郎に斬られる場面が印象的だが、往年の剣劇スター杉山の晩年。長年大映時代劇を支えた雷蔵最後の正月時代劇だった。1969年1月11日〜24日豊橋大映、併映「ある女子高校医の記録失神」。1969年4月9日〜15日松竹シネマ、併映「極悪坊主 人斬り数え唄」こちらのセカンド上映が大入りだったのが皮肉。【サイズ:B2】【年代:1969】