説明
ムシュクモノ/脚本:星川清司。音楽:池野成。監督:三隅研次。市川雷蔵主演のハードボイルド任侠股旅時代劇。佐渡の金山を背後に控えた、荒海渦巻く日本海に面した一寒村を舞台に、ある日、偶然が結びつけた奇妙な二人づれが現われたことから始まる。ひとりは、誰に殺されたか判らぬ父の形見の朱鞘のドスを背に、仇を追い求める若いやくざ、他のひとりは、御用金拐帯の汚名を着せられたまま消息を絶った父を探す侍くずれの男で、彼らは、この寒村を根城にして人狩り、殺しなど、悪の限りを尽す、姿見せぬボスこそ、互いの父の生死に関係があることを知って、相協力してその正体を探る。次第に薄紙を剥ぐごとく事実が明らかになってゆくにつれ、彼らは、互いに仇同志ではないのかという疑心暗鬼に捉らわれ、烈しく対立するが、とうとう意外な事実が現れて、二人の複雑に錯綜した愛憎は最高調に高まるといったもの。市川雷蔵が、筋骨逞しい身体に汗の染込んだ着物をまとい、顔もロクロク洗わないようなホコリっぽい若いやくざ一本松といったイメージに程遠い役柄に扮し共演は藤巻潤、現代っ子である滝瑛子が初めて時代劇に出演。1964年8月8日~21日広小路豊橋大映、併映 「悪名太鼓」。1964年10月28日~11月3日銀座東映、併映「日本侠客伝」。1965年2月14日~16日南東映、併映「間諜」。【サイズ:A4 広小路大映公開チラシ】【年代:1964年】