説明
ゲキドウノショウワシ オキナワケッセン/脚本:新藤兼人。監督:岡本喜八。特撮:中野昭慶、音楽:佐藤勝。東宝8・15シリーズ第5作。太平洋戦争最後の戦場となった沖縄、民間人は15万人、軍人が10万人が戦死や自決したと言われる悲惨な現実。沖縄司令官牛島中将に小林桂樹、参謀長に丹波哲郎、参謀に仲代達矢。大本営は、沖縄へこれ以上力を注ぐのをやめ、本土決戦へのホゾを固めた。5月22日、沖縄軍司令本部は、持久戦に持ち込むための残存兵力をもって、島の最南端の摩文仁に司令部を移動壕に重傷の身を横たえていた負傷兵たちは見殺しにされ、南風原陸軍病院では二千名が青酸カリを混入した牛乳で自決。重傷のひめゆり部隊員渡嘉敷良子(酒井和歌子)もいた。沖縄県民は戦った。彼らの献身は酬いられないまま戦闘は末期を迎えた。6月23日、夜明け、司令部塹壕内で牛島司令官と長参謀長は最後の攻撃を断念して割腹。「軍人は死ねばすむ、だが俺たちはそうはいかない。この島は俺たちの郷土だ」若い勤皇隊員たちは次々と斬り込む。下半身のない母親の背中で泣く赤ん坊、洞窟の中から吹き飛んでくる身体、一人の教師と六人の女生徒が故郷の歌をうたいながら青酸カリを飲む。もう避難民もいない。戦いは終った。沖縄軍の死者十万。沖縄県民の死者十五万。1971年8月14日~9月17日豊橋東宝、ロングラン公開。149分。【サイズ:B2】【年代:1971年】