海賊八幡船

大川橋蔵/月形龍之介、大河内傳次郎、進藤英太郎、沢村宗之助、阿部九州男、田中春男、岡田英次、桜町弘子、丘さとみ、円山栄子、楠本健二、瀬川路三郎、高松錦之助、汐路章、団徳磨

説明

カイゾクバハンセン/製作:大川博。原作:村上元三。脚本:鷹沢和善。音楽:鈴木静一。進行主任:高岩淡。監督:沢島忠。大川橋蔵主演の日本初の海洋スぺタクルアクション。海を嫌い怖れていた男が「八幡船」の若頭領として八幡大菩薩の旗のもと立派な男に成長していく時代大作。西近江の海岸ロケの八幡船炎上場面で火傷者が多数発生下事故があり安全管理に対する裁判は有名な話。戦国乱世のころ、船首に八幡大菩薩の旗印を揚げ、瀬戸内海の島々を根城に交易、通商に雄飛した船団・八幡船。船団の旗頭の忘れ形見・鹿門(大川橋蔵)は、数々の困難を乗り越えて、海を荒らすニセ八幡船団を退治する。南海の夜空を染める大砲の轟き、嵐を突く大海戦、蛮人の襲撃、そして熱帯樹の蔭に咲く灼熱の恋を絡め、壮大なロケーションで描く純和製海洋スペクタクル。海戦シーンの撮影現場になったのは、福岡県糸島郡志摩村芥屋の海岸。玄海灘の荒波がくだけ散り効果満点。現地には、佐賀県の漁港、呼子で建造された八幡船五隻が待期し、その中で最も大きいメクラ船には、呼子から長崎まで石炭を運んでいた160トンの貨物船を、その他全部が150トンクラスの漁船を改造したものらしい。砲撃戦には、ダイナマイトを使用、水柱一本につき、約8本のダイナマイトを点火、水柱も30mの高さまで吹き上げた。今までの日本映画の常識を破った迫力のあるシーンを作り上げたい・・・沢島監督の狙う大きな見せ場は、海賊シーンと堺の港の焼打ちシーン。この船に乗って、橋蔵が大活躍する、沢島監督の狙いは、優男の堺の町人が、次第に海の男として生きるようになる、その過程をいかに描くかということになる。堺の町人時代の鹿門はつけまつげをつけ優男の感じを、海のシーンになると強いメーキャップに変え、胸毛をつけ、逞しさを強調している。殺される育ての親に大河内傅次郎、妹に桜町弘子。橋蔵を盛り立てる海賊には進藤英太郎・沢村宗之助・田中春男・楠本健二。村上水軍の頭領に月形龍之介、息子に岡田英次、妹で橋蔵の恋人になる丘さとみ。実父北龍二を殺したニセ水軍海賊に阿部九州男・汐路章・団徳磨。当時の東映時代劇にしては104分の長編。2025年7月丸の内東映閉館番組としてリバイバル。実は丸の内東映の開館記念番組だったとの事。2025年7月東映チャンネルで放映。1960年9月18日〜26日銀座東映、併映「つばくろ道中」。1961年2月15日〜21日銀座東映、併映「大いなる旅路」。1961年3月20日〜23日南東映、併映「風流深川唄」【サイズ:B2ポスター&近代映画表紙】【年代:1960年】