説明
エドガワランポノインジュウ/原作:江戸川乱歩。脚本:加藤泰、仲倉重郎。音楽:鏑木創。監督:加藤泰。江戸川乱歩原作「陰獣」の映画化。本格派推理小説家にあおい輝彦が扮して殺人事件の謎ときを描くサスペンス。脚本は「竹久夢二物語 恋する」の加藤泰と「憧憬 あこがれ」の仲倉重郎の共同、監督は「明治侠客伝三代目襲名」「緋牡丹博徒お竜参上」の加藤泰。推理小説家の寒川に、彼のファンだと言って近づく、うなじに赤いミミズ腫れのある人妻・小山田静子(香川美子)。彼女は寒川に、自分は変格派推理小説家で、初恋の相手でもあった大江春泥から脅迫されていると訴えた。寒川は自分が一番軽蔑している春泥の名をききこの事件に興味をいだく。脅迫状には、静子と夫の夜の秘事まで完ぺきな観察記録があり、闇にひそむ陰獣のような目に静子は恐れていた。物音がしたという小山田邸の天井裏を探ってみると這い回った跡があり飾りボタンが一つ。寒川は春泥の足どりを追いかけた。寒川の担当記者でただ一度だけ春泥と面識のある本田(若山富三郎)は、浅草でピエロ姿の春泥を見たといい出したが、全く彼の足どりはつかめず。静子に第二の脅迫状が届き、その予告通り、静子の夫、小山田六郎(大友柳太朗)が隅田川船着場に溺死体で浮び上がる。六郎の通夜の席に顔を出したヘレン・クリスティに寒川はどうも腑に落ちなかった。そんなある日、ヘレンは寒川をホテルへ誘い、自分を鞭で打ってくれと懇願する。その時寒川はヘレンが天井裏で見つけた、ボタンと同じもののついた手袋を持っていることを知る。それは、六郎が英国出張中に二人で対で買ったもので、彼女が六郎の英国での情人であった証拠。寒川は、このヘレンのマゾヒズムの喜びと、六郎の部屋にあった乗場鞭、そして静子のうなじのミミズ腫れを思い出し、静子を責めるだけでは満足できなくなった六郎が一連の脅迫犯人であり死亡したものではないか、と推理。本田が見た春泥は彼の本の奥付けについている写真とは違う人物なのだ。この頃、寒川と静子はとある土蔵を借りて愛欲の日夜を送る関係になっていた。ある日、歌舞伎役者の市川荒丸(川津祐介)が殺された。彼こそが自分が会った春泥だ、と本田は言った。小山田家の運転手が六郎からボタンが欠けたまま昨年11月に貰ったという手袋が天井裏のものと同一であることが判明。春泥=六郎という寒川の推理は根底からくずれた。土蔵にもどると、そこでは静子が寒川にヘレンが彼に懇願した事と同じことを求めてきた。その時、寒川は、一連の事件は変格派春泥が本格派の自分に対し探偵作家としての挑戦で二重三重に仕組んだ巧妙な完全なトリックであると見抜き、春泥の正体は静子である事に気づく。SM要素のエロティックなミステリーで香山美子の代表作ともなるが、剣豪大友柳太朗の姿は何とも寂しい。1977年6月18日~7月1日豊橋松竹、併映「喜劇怪談旅行」。【サイズ:B2ポスター&新聞広告】【年代:1977年】





