説明
エドッコマツリ/脚本:小国英雄。音楽:大森健太郎。監督:島耕二。長谷川一夫が一心太助に扮して三代将軍家光の教育係を命じられての大騒動を描く娯楽時代劇。大映現代劇のホープ川口浩と野添ひとみにフレッシュコンビを採用して「ローマの休日」時代劇版としての要素を含め新旧スター共演で展開する。竹千代(川口浩)は近所の八百屋の娘・お豊(野添ひとみ)と恋し合い始めた。大家の倅庄吉は、恋仇が竹千代と知ると、不良仲間を連れて喧嘩を吹っかけてきた。むろん、竹千代は連中をたたき伏せる。お豊の父から彼を婿にと申し込んできて、一心太助は弱った。国松派のスパイが、竹千代を探り当てた。神田祭の当日刺客の一団が太助の家へ乱入。それを「偽の太助」(林成年)から知らされた太助は、彦左(中村雁治郎)に報告。ただ一人で敵に立向った竹千代が危くなった時、彦左と柳生但馬守(黒川弥太郎)が部下をひきつれ駈けつけてきて、刺客たちを追い散らす。竹千代はその夜、江戸城へ去り、お仲やお豊は泣いて見送る。太助は一人さびしく酒を飲む。年が明けて六月、元服して家光となった竹千代は秀忠と共に上洛の途中太助たちの姿を認めた。「日本橋から富士を見たい」と皆との再会を喜ぶ。それにしても東映では既に中村錦之助が活きのいい太助を演じていて、長谷川の太助とは随分思い切った作品を製作したもので、物語もテンポが悪く改めて見直しても辛い。長谷川はこの年オールスター「忠臣蔵」「日蓮と蒙古大襲来」や荒木又右エ門「伊賀の水月」などフル回転で大映を支える。1958年2月19日~3月4日丸物会館、併映~2月25日「手錠」。2月26日~3月4日「悪徳」。1958年8月14日~18日千歳劇場、併映「七人の女掏摸」。【サイズ:B5時代映画広告&キネ旬広告】【年代:1958年】