説明
サツジンケイカクカンリョウ/脚本:陶山鉄。監督:野口博志。三橋達也主演のサスペンス。石原裕次郎のデビューとなった「太陽の季節」の翌週封切。レンガ積み公開だったので、二本立てで観た観客も多い。化粧品メーカーを隠れ蓑に麻薬密売をしている清水将夫一味。その秘密を知った元軍医・三橋達也と清水に囲われていた多摩桂子が、大阪から東京へ逃亡というフィルムノワールで、清水将夫の腹心、植村謙二郎がなかなかいい。タイトルほど、緻密な犯罪計画ではないけど、逃亡カップルが、大阪→横浜→竹芝桟橋に向かう前半。大阪志郎がポン中でジャンキー演技がいい。クライマックスは、ボスの東京での屋敷へ、三橋達也と大阪志郎が、囚われの身の多摩桂子を救出すべく死地に乗り込む。そこでの銃撃戦がなかなか見もの。ハリウッドのギャング映画を意識しての派手な撃ち合い。さらに警察の包囲陣が迫り、覚悟を決めた清水将夫がショットガンを構えて応戦。多摩桂子も拳銃を手にして、敵に鉛の弾をぶち込む。清純派かと思っていたら、戦うヒロイン。1956年5月24日~30日豊橋駅前日活、併映「太陽の季節」ロングラン。【サイズ:地方版A2】【年代:1956年】