説明
ゴクアクボウズ/脚本:村尾昭・山本英明。音楽:菊池俊輔。殺陣:上野隆三。監督:佐伯清。主題歌:テイチクレコード若山富三郎「南無阿弥陀仏」。「極道」に続く若山の新シリーズ第1作、勝新の「やくざ坊主」を意識したつくりだが若山富三郎独自の殺陣と拳法で見せる任侠娯楽アクション。大正時代、冒頭やくざと喧嘩した同門の了達を助けてやくざと喧嘩した若山扮する坊主の真海、真面目な坊主で育ての親石山健二郎僧正からも目を掛けられていたが、職権を狙う小松方正にはめられ宗門追放となり戒律を破り飲む打つ買うの極悪坊主への経緯が語られて、5年後に再びやくざと喧嘩して「極悪坊主」のタイトル。友人だった菅原文太扮する同門了達との因縁が描かれる。石山健二郎僧正が温情で7日間の謹慎を命ずるが、博奕場に出入りする真海。そんな真海も石山僧正には頭が上がらず従順、悪に強く女にも強くもろいエロ坊主を若山が好演。町のチンピラグループの石山律が石山健二郎の息子だった事で石山僧正が窮地になり親子の物語が絡む。女優陣には橘ますみ、白木マリ、京唄子。町のチンピラグループに石山律・曽根晴美、佐藤蛾次郎。やくざと結託し職権を狙いながら私利私欲を欲する小松方正・国一太郎グループに向かって「本当の極悪はお前だ」と小松を鉄拳制裁する、結託するヤクザには親分遠藤辰雄・代貸が名和宏・林彰太郎・汐路章・阿波地大輔・丘路千・川谷拓三・志賀勝。小松が石山律を人質にして石山健二郎に引退を迫る。若山真海は石山親子を助ける為に自ら破門になり、ヤクザ一家と悪坊主小松方正に殴り込みを掛ける。悪人達を一掃した後に菅原文太との一騎打ちがあり文太の両眼を痛め盲目とさせて真海は旅に出る。以降シリーズのラストで文太了達との一騎打ちが見せ場となる。仕込み金剛と拳法で時代劇的な殺陣が魅力とお色気で若山富三郎の「極道」「前科者」と並び東映人気シリーズとなる。タイトルトップは若山富三郎、二番手に橘ますみ・白木マリが続いて遠藤辰雄・名和宏・小松方正・菅原文太、止めに石山健二郎と藤山寛美。藤山の娘の藤山直子が出演。ベテラン佐伯清監督が手堅い演出で若山の魅力を引き出ししている。このシリーズは任侠映画全盛時代の1968年~1970年まで5本製作され、すべて劇場でリアル観賞。1968年8月14日〜26日豊橋東映、併映「裏切りの暗黒街」。【サイズ:B2 &立て看】【年代:1968】