説明
ヤギュウブゲイチョウ ケンゴウミダレグモ/脚本:高田宏治。殺陣:谷俊夫。助監督:原田隆司。監督:内出好吉。シリーズ第七作。嘗て七人の公家を暗殺した柳生高弟暗殺者の一人佐々木左門(佐々木孝丸)が法要に名乗り出て切腹する所から物語が始まる。この陰謀を明らかにしようとする若き公家であり鬼一方眼流の遣い手が松方弘樹、公家に便乗して柳生流に代わろうと野心の疋田蔭流 山田浮月斎(山形勲)を向こうに回して戦う十兵衛。武芸帳記載「寒夜に霜を聞く太刀」の謎が解かれ改めて浮月斎との重なる対決の末、御前試合で無刀取りで倒す。全編剣の対決、尾張柳生道場での疋田忍者との対決や浮月斎に水月の構えで向かう近衛の凛々しさが格好良い。疋田忍者に戸上城太郎・楠本健二・南方英二・尾型伸之介・加藤浩などが迫力ある殺陣を展開、尾張柳生兵庫には和崎俊也が抜擢された。藤純子は佐々木孝丸の娘として女武芸者として御前試合に出場する。柳生但馬守は永田靖、松平伊豆守は北竜二、この作品では山田浮月斉が強いので近衛が敗北・苦戦の連続で捨て身の鉄扇を使う「無刀取り」で倒すまでが迫力。松方弘樹の鼻につく芝居を除けば大迫力の剣豪時代劇。何と言っても尾型・加藤・南方の3人の疋田陰流剣客を相手に十兵衛が登場する場面が秀逸で、尾張柳生道場での楠本健二との槍での対決など剣豪近衛らしい殺陣が随所に見られる。1963年7月31日〜8月9日豊橋東映、併映「新吾二十番勝負完結篇」。1963年10月2日〜8日銀座東映、併映「台所太平記」。1964年2月23日〜25日南東映、併映「馬喰一代」【サイズ:B2】【年代:1963】