説明
トウジンボウノオニ/原作:梶野恵三。脚本:小川正。監督:志村敏夫。福井県東尋坊を舞台にした新東宝海洋アクション。三国港に近い東尋坊岬を境界線とするA集落とB集落は昔から争を続けていた。B集落民がアンカーの引揚作業に夢中になって境界線まで来ると、そこに立ちはだかっていたのはA集落の鬼娘の異名を誇る美(左幸子)であった。女一人とみて殴りかゝったB集落の連中は、美代の兄で東尋坊の鬼と呼ばれる鬼平(藤田進)が暴れたので逃げ帰る。大阪の共同サルベージKKは若潮丸の船主から沈んだ四十馬力のエンジンを買いとり、引揚作業に潜水夫の新吉(田崎潤)、現場監督の桜井(木戸新太郎)を派遣。美代の心は腕も度胸もある新吉に次第に惹かれていった。鬼平は新吉に闘いを挑み大格闘となるが勝負はつかなかった。翌日引揚作業の為に組立てた三又を集落民がぶち壊すという騒ぎの中に荒れ出して来た天気の為、鬼平の新しい海光丸が荒波にもまれて危くなったが、潜水服に身を固めた新吉は見事に海光丸の危機を救う。「いまいましい野郎だが俺の負けだ、何でもくれるからもって行け」鬼平の声を背に新吉は、顔をあからめ逃げてゆく美代の後を追ってエンド。1954年10月6日~12日豊橋国際劇場、併映「たん子たん吉珍道中第2部・3部」「江戸恋馬子唄唄くらべ狸囃子」。1958年11月23日~26日豊橋国際劇場、併映「天狗四天王の逆襲」。【サイズ:A2】【年代:1954年】