暴れん坊街道

佐野周二/山田五十鈴、薄田研二、進藤英太郎、植木基晴、千原しのぶ、毛利菊枝、吉田義夫、堀正夫、有馬宏治、松浦築枝

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説明

アバレンボウカイドウ/脚本:依田義賢。音楽:深井史郎。進行:天尾完次。監督:内田叶夢。近松門左衛門の浄瑠璃「重の井の子別れ」の映画化。佐野周二と山田五十鈴が恋愛して不義の子として生まれた赤ん坊三吉が里子に出されて12年経過、母親山田五十鈴は丹波国の城中に乳母として、父親与作は浪人暮らしで別れた子供を探す旅暮らし。やがて馬子三吉として育った子と出会う事から悲劇が始まる、親子が出会う時は父親がいないという結末で佐野周二の時代劇が珍しい。封建社会の生んだ悲劇を内田監督が見事に映画化。関の宿の近く、幼い馬方三吉の馬に乗った与作は、この少年こそ探しあぐねた与之助と知るが父と名乗りあえない。そこには三吉が姉と慕う小まん(千原しのぶ)という娘がいた。真の父としての愛情を注ぐ与作と三人の幸せな生活が続く。捨てた父母を許せないといいきる三吉。丹波由留木家の行列がこの宿場に通り掛る。駄々をコネる幼い姫を道中奴六で喜ばせた三吉は姫のお相手を仰せつかるが、彼の守袋から我が子と知った重の井こと重野は驚愕。重の井こそ真の母と知った三吉は怒り、そのまま立去る。小まんの父庄作(進藤英太郎)は水呑百姓の身で年貢の金子五両に苦慮し、小まんに泣きついてくる。見兼ねた三吉は子供心の一途に重の井を尋ね、陣へ戻るが重の井に追い帰される。切羽詰った三吉はその夜、姫の寝室から錦袋の守り刀を取り五両に換えて小まんに手渡す。与作はその刀を戻そうと、刀を買取った者と話がつかず相手を斬る。盗難は三吉の仕業と判るが、訳を知った重の井は唯々涙にむせぶ。三吉も幸太夫(薄田研二)の刀に掛ろうとした時、本陣の玄関で与作が切腹したとの知らせ。今は悲憤を涙と共に狂気のごとくブチまける重の井。与作こそ実の父と知り呆然とする三吉。一夜明け、重の井は三吉の行末を小まんに託し由留木家の行列に加わって宿場を去る。新しい与作の土饅頭に花を手向ける三吉と小まん。どこからか三吉のに似た鳥追唄が流れていた。1957年2月19日〜24日第一東映、併映「警視庁物語白昼魔」。1957年7月30日〜8月8日銀座東映、併映「風雲黒潮丸大会」【サイズ:B2】【年代:1957】