説明
ハタモトタイクツオトコ ナゾノケットウジョウ/原作:佐々木味津三。脚本:比佐芳武。音楽:万城目正。監督:佐々木康。旗本退屈男シリーズ第19作は1956年正月映画第1弾として公開。美空ひばりと大川橋蔵がシリーズ初出演。ある夜、堺駿二と横山エンタツが黒覆面の一隊の囲む御殿駕篭の中に死体を発見した為に生命をとられそうになった。そこへ旗本退屈男、早乙女主水之介が現われて二人を救う。主水之介は円太達長屋の連中を使って事件解明に乗り出した。その一人三平が御殿女中姿の女の死体を見つけて報告して来た。その女は蔵前の札差信濃屋五兵衛の養女おたかであった。おたかは将軍の側女として城中に上るため将軍家祈祷所護持院(吉田義夫)へお浄めに行く途中殺された。護持院を訪れた主水之介は執事の了山(堀正夫)から剣もホロロに扱われて帰る途中、黒覆面の一隊に襲われたがこれを撃退。ある夜謎の駕篭の主をつきとめた主水之介は、その主が将軍綱吉(加賀邦男)であるのに驚く。綱吉は隠密で柳沢出羽(進藤英太郎)の邸に行く途中であった。柳沢は愛妾おさめの方を使い、好色な将軍の機嫌を取りむすぶため自邸で饗宴を開催。綱吉の愛が他の女に移ったのを嫉妬した側女のおまきは綱吉に側女を寄せつけまいとしておたかを毒殺した。ある日主水之介邸に悪人に追われたといって逃げこんだ娘美保(美空ひばり)は実は柳沢一派の間者であった。しかし美保は主水之介の誠実さにうたれてすべてを白状。種々の証拠から事件の根本は柳沢の奸計にあることを知った主水之介は敢然として柳沢邸へ乗り込む。綱吉は己の非を覚り、柳沢一派は諸羽流正眼くずしの前に壊滅した。悪ボスが進藤英太郎、月形龍之介は小野忠常、大川橋蔵は遊び人役で主水之介の密偵で途中で斬られる役。因みに1956年9月に豊橋市神明町に開館した銀座東映劇場のオープン番組としてこの作品が上映された。1955年12月28日~1956年1月2日豊橋第一東映、併映「快傑黒頭巾危機一発」。1956年9月28日~10月3日銀座東映、併映 片岡千恵蔵「戦慄の七仮面」。【サイズ:新聞広告・スチール&1955年第一東映プログラム中面】