説明
シン・ヘイケモノガタリ/原作:吉川英治。脚本:依田義賢、成沢昌成、辻久一。音楽:早坂文雄。監督:溝口健二。「週刊朝日」連載の吉川英治原作の大河歴史3部作の第1作。溝口健二監督初のカラー作品で主演の市川雷蔵の出世作。大映がシリーズとして映画化。平清盛の活躍と出生をめぐるドラマが、溝口監督と大映京都のスタッフ、洋画家・和田三造の色彩監修によって華麗に描かれる。映画デビュー2年目の市川雷蔵が溢れんばかりの若さで平清盛を演じる。吉川英治の大作歴史小説を、全三部作で映画化するプロジェクトの第一弾。溝口健二が初めてカラー作品に挑戦した。撮影は宮川一夫、音楽は早坂文雄が担当。翌年に第二作『新・平家物語 義仲をめぐる三人の女』と第三作『新・平家物語 静と義経』が公開された。平安末期。長らく続いた貴族社会が衰退し、それに代わって武家社会が台頭してきた。平忠盛は海賊討伐を行うなど活躍するが、永年の貧窮は改善されず、祝宴を行うにも馬を売りに出す始末。忠盛の恩賞問題に関わり謹慎させられた藤原時信の家を訪れたとき、清盛は時信の娘の時子に会い心惹かれる。清盛は酒屋で自分が白河上皇の息子であることを聞かされ、ショックを受ける。神社境内で起った時信の子時忠、家貞の子平六と叡山の荒法師との争いに清盛は巻き込まれる。二千の僧徒は神輿を持ち出し六波羅の清盛邸を押しつぶし鳥羽院に強訴しようとして祇園に集まった。騒ぎの最中忠盛は死亡。泰子は清盛に「お前は白河さまの子だ」といったが清盛は「私は平の忠盛の子です」といいきり、時忠と平六をつれて祇園に向う。荒法師の無道を怒った清盛は神輿に向って矢を放ち神輿の真只中に命中する。時子:久我美子、白河上皇に柳永二郎、平忠盛:大矢市次郎。1955年10月5日~18日、丸物会館、併映~11日「誘拐魔」。12日~18日「婦系図湯島の白梅」。1956年10月4日~10日千歳劇場、併映「あこがれ」。【サイズ:B5 時代映画広告2種】【年代:1955年】