怪談一つ目地蔵

若山富三郎/千原しのぶ、花園ひろみ、田中春男、富田仲次郎、時田一男、霧島八千代、浦里はるみ、有馬宏治

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説明

カイダンヒトツメジゾウ/脚本:村松道平。音楽:高橋半。監督:深田金之助。若山富三郎の東映移籍初主演作品。1959年のお盆映画として「水戸黄門天下の副将軍」と同時上映で両作品に若山は出演していて「水戸黄門」では将軍役。沼のほとりに建つ「一つ目地蔵」の傍らに捨てられた幼児が20年後成長し、人気の美人水芸人となるのが千原しのぶ。御家人間柄京之介(若山富三郎)とねんごろになるが欺され捨てられて地蔵のある古池に入水自殺。悪党伊助に田中春男。千原しのぶは20年前に少年の若山が盗賊だった父の命を奪った男とは夢にも知らない。若山は金に困り千原しのぶに小遣をねだり始める。伊助は千原から親の片身のかんざしまで取りあげる。一方若山は悪浪人にからまれた質商伊勢屋重五郎の一人娘お絹(花園ひろみ)を助ける。伊助は小金かせぎに情婦のおたき(浦里はるみ)と共に若山と花園を結びつけようとした。若山は伊助の口車に乗り、花園に色と欲で乗り替える。伊助は千原を連れだし、きり殺し古池へ突き落す。千原は恨みの言葉を残して水中へ没した。千原の怨霊は、伊助を動かし、おたきをかんざしで殺させ更に伊助を水芸一座の廻り舞台の綱でしめ殺す。重五郎は血だらけの伝蔵に呪われ、穴倉の千両箱の下敷になって死ぬ。若山が花園を抱くと、首が千原に変る。逃げる拍子にカヤに火がつく。若山は千原の導くままに追いながら、千原が沈んだ古池に姿を消して「終」。物語は四谷怪談と変わらないが「鏡ケ淵」と同様に因縁話が絡む。怖いのは人の怨念。因みに若山富三郎は、新東宝時代に「四谷怪談」、東映で「怪談一つ目地蔵」「怪談お岩の亡霊」、大映で「怪談鬼火の沼」で主演する程の怪談映画の雄。1959年7月12日〜21日第一東映、併映「水戸黄門天下の副将軍」。1959年11月11日〜17日銀座東映、併映「伊達騒動風雲六十二万石」「七色仮面」。1960年7月29日〜8月1日南東映、併映「首なし男」「地獄岬の復讐」【サイズ:B2】【年代:1959】