説明
カイビョウ カラクリテンジョウ /脚本:平井池三 音楽:白木義信 助監督:長谷川安人 監督:深田金之助 戦前の化け猫女優鈴木澄子が17年振りにカムバックして引退作となった。鍋島騒動に材を取りお家騒動を交えた東映調チャンバラ化け猫映画。鍋島藩の囲碁師匠である竜造寺又七郎は気短な藩主により手討ちになり、又七郎の母秋篠が鈴木澄子で自害して親子が可愛がる猫が血を舐める。化け猫は鈴木澄子と霧島八千代で主演の月形が渋くどんな映画でも様になる。先代城主、竜造寺家又七郎小柴幹治は盲目だが碁の名人。かつての許婚、小夜・霧島八千代は目の見えなくなった又七郎に愛想をつかして現城主、鍋島肥前守・徳大寺伸の愛妾。肥前守は短気な性格で、碁の指南役である又七郎との勝負に執念を燃やす。肥前守は身内の面前での勝負で劣勢になりキレた挙句に又七郎を手討ちにする。悪家老・三島雅夫はお家乗っ取りをたくらむ親類筋の鍋島豊後・明石潮と結託して碁の勝負の際、わざと又七郎が置いた石を隠して又七郎を激昂させ肥前守の怒りを買うように仕向け、竜造寺家と対立させようとしていた。知らない肥前守は竜造寺家の取り潰しを命ずるが、正義派の家老佐々木孝丸と近習頭小森半左エ門月形龍之介に説得される。肥前守の気性を案じていた又七郎の母・鈴木澄子は又七郎の愛猫・タマに怨みを託して自害。その夜から鍋島家の周辺に化け猫が出現するようになる。腰元が喉を裂かれた無残な死体で発見され、又七郎の幽霊が肥前守の寝所に現れ、タマが変身した又七郎の母親ソックリの化け猫が大暴れ、肥前守は精神的に追い詰められてしまう。心配した小森は高名な祈祷師瀬川路三郎を招いて又七郎親子の法要を開催。城主を発狂させる狙いだった悪家老一味はあせったが、主人の怨念を背負った猫のタマは全然平気で再び城中に出没し又七郎をフッたビッチ女の小夜を誘拐して乗り移り、さらなる復讐をスタート。発狂寸前の肥前守は座敷牢に入れられるが小森が招聘した祈祷師から魔よけをもらってメキメキ回復。ラスト大広間で連判状を見せられお家乗っ取りの証拠は暴かれ、大ちゃんばらが始まる。悪家老一味は月形・南郷京之助親子の活躍で一網打尽。主人の復讐のため多くの犠牲者を出し、お小夜の姿を借りたタマは神鏡の光と不動明王の炎に追われて弱ったところを南郷京之助と藤木錦之助に斬られて、又七郎親子の仏壇の前で息絶えたのを、又七郎の妹大川恵子に発見され手厚く葬られて成仏し、竜造寺家は大川恵子と石井一雄が月形の仲人でお家再興となりめでたしの物語。タイトルTOPは月形龍之介と大川恵子、2番手霧島八千代・南郷京之助・鈴木澄子の順。稀代の化け猫女優鈴木澄子は1904年生まれ、1985年に80歳で亡くなるがこの作品は50代の映画。三島の家来に楠本健二、徳大寺殿さまに毒薬を煎じる医者に団徳磨、その医者を口封じで楠本が斬る、楠本は月形配下の藤木錦之助に追われて世継ぎ嘆願書を奪われて斬られ、三島・明石達の陰謀証拠を月形と佐々木孝丸に握られてお家騒動決着の推進力となる。化け猫に対峙する祈祷師に扮した瀬川路三郎は適役で久しぶりの重要な役どころで画面を締める。化け猫映画に必要な行灯の油を舐めるところを腰元に見られて始める猫じゃらしやワイヤーアクションなどシネマスコープを活用した要素が織り込まれている。72分。1958年6月28日〜7月5日第一東映、併映「清水港の名物男遠州森の石松」。1958年11月26日〜12月2日銀座東映、併映「奴の拳銃は地獄だぜ」【サイズ:B2ポスター 60R】【年代:1958】




