説明
シット/原作:九鬼紫郎。脚本:杉本彰、藤島二郎。音楽:松村禎三。監督:土井通房。宇津井健主演の法廷ミステリー。旧新東宝製作で1961年新東宝倒産により大映が買い取り配給した作品と思われる。スタッフ・キャスが完全に新東宝。日高月江(万里昌代)の嬰児殺害、死体遺棄事件の担当検事安西(宇津井健)と、汚職容疑で手配中の関口(中岡慎太郎)の妻朝子(福田公子)はかつての恋人であった。朝子の妹友子(大空真弓)は不幸な姉のよき協力者で、安西への求婚者である。安西は朝子から取引きに立会って欲しいと依頼を受け指定された通り、朝子から離れて見守っていると、一人の男が札束と交換に一冊の本を置いて去った。そんな時、日高事件の被害者である笹川文子から盗難取消しの届出があった。関口が地検の動きをキャッチしようとして、朝子に安西へ働きかけるよう強要していることが判った。情婦文子の許へ永田検事が要請に出かけたと知った関口が、朝子と懇意な安西をも利用、すこしでも自分の立場を有利にと図ったのだ。しかし、この思惑は朝子の安西への誠意の前にもろくも崩れた。関口は激しく朝子を責めた。その翌日、関口が突然死んだ。死因は心蔵弁膜症。当局の調査で燐による中毒死と判った。なお追求すると、先日朝子から金をまきあげて行った男が日高月江を騙した男であり、書物は安西と朝子のことを記した朝子の日記であることが判明した。朝子の容疑が深まり彼女は自白。関口さえいなければ、安西と一緒になれるという単純な動機による犯行。安西は朝子に自首をすすめ、自分も辞表を提出して一切を処理しようとしたが、翌日朝子は自殺を図る。友子からの報らせでそれを知った安西は愕然となった。この事件が契機となって真犯人が判った。それは友子だった。薄倖な姉を案じるあまりの殺人。露知らぬ朝子は無害の楽を劇薬と思い込み、挙句の果てにはそれを飲ませた自分の犯行と思い込んでいたのだ。友子は呵責の念に耐えきれず、断崖から身を投じて罪の償いをした。76分。1962年1月公開だが豊橋での大映封切館である丸物会館での公開履歴は1962年~1963年までない。【サイズ:立看板】【年代:1962年】




