妖艶毒婦伝 般若のお百

宮園純子/若山富三郎、村井国夫、南原宏治、名和宏、三島ゆり子、山城新伍、小松方正、芦屋雁之助、関山耕司、汐路章、堀田真三、岡田千代、高野真二、阿波地大輔、堀正夫、波多野博、中村錦司、

説明

ヨウエンドクフデン ハンニャノオヒャク/原案:高橋猛「週刊劇画クラブ連載」。脚本:高田宏治。音楽:津島利章。殺陣:三好郁夫。監督:石川義寛。宮園純子主演の毒婦シリーズ第一作。戦前から毒婦として何度も映画化された「妲己のお百」を主人公にしたアクション時代劇、当時の東映は任侠映画と併映で石井輝男監督で異常性愛路線時代劇を製作していた。戦前からの毒婦物をシリーズ化する企画を立てデビュー八年目の清純派宮園純子に主役と汚れ役に白羽の矢を立てて宮園も体当たり熱演。同世代の三島ゆり子も佐渡島の女刺青師として出演して宮園の背中に鬼を彫る。夜鷹の娘が親娘心中で生き残り、大人になり人気の軽業師となったお百太夫(宮園純子)は悪小屋主(堀正夫)の元から逃げて浪人(村井国男)と知り合い結ばれる。浪人は仲間を集めて地金を襲うが仲間(高野真二)に裏切られ捕われ、悪勘定奉行(南原宏治)に騙されて浪人もお百の前でギロチン刑で殺された上に犯され佐渡送りにされる。復讐に燃えるお百は、佐渡島でその色気と体を活用して小松方正親方を誘惑、三島ゆり子が小松の女房で刺青師でお百の背中に彫り物を依頼する。滝水での水浴び時に三島と宮園がヌードを披露(後ろ姿は二人とも吹き替え)。そして関山耕司と共に小松を騙して脱獄、江戸へ向かったお百は、再び芦屋雁之助と佐渡仲間の関山耕司と組んで奉行に出世した南原宏治から千両箱を盗み、嘗て自分がされた同じ方法で南原奉行にギロチン復讐する時代劇。ゲストに若山富三郎で盗人の大親分、名和宏が代貸。新東宝出身の石川義寛監督はこの年に「怪描呪いの沼」を演出して個性発揮。健さん映画と併映でクリーンヒットし、宮園純子主演で続編「人斬りお勝」「お勝兇状旅」、シリーズ外で「おんな刺客卍」の4本全て時代劇が1968年~1969年にかけて製作される。宮園純子は任侠映画で清純派を演ずる一方で鉄火肌の役もこなすが1970年代からはテレビに移り「水戸黄門」シリーズで「霞のお新」でレギュラー出演、時代劇「紅つばめ紅お雪」に主演、「大奥」などの時代劇などに数多く出演。一方の三島ゆり子もお嬢様時代劇女優としてスタート、「くノ一」シリーズや忍者物で清純派から脱皮して任侠路線では主人公を支える真面目な役どころと菅原文太主演「まむしの兄弟」シリーズではトルコ嬢でレギュラー、若山富三郎「極悪坊主」シリーズでは暗殺者など芸域の広い役どころをこなし東映生え抜きの女優として長年活躍した。1968年10月13日〜24日豊橋東映、併映 高倉健「ごろつき」【サイズ:B2】【年代:1968】