説明
オンナトセイニンオタノモウシマス/脚本:笠原和夫。監督:山下耕作。殺陣:谷明憲。藤純子が結婚での引退宣言したラスト前の作品「女渡世人」シリーズ第2作。上州小政と呼ばれる女侠客太田まさ子(藤純子)が菅原文太と共に悪德ヤクザを斬る。純子の艶やかさが際立つ、まさに華。善玉夫婦にベテラン島田正吾と三益愛子、島田が上手い、三益は盲目で純子を娘にように扱う名演技。地元悪ボス金子信雄が遊郭を建設するために島田正吾が営む船宿をあくどい方法で取得しようとする。純子は大阪の遠藤辰雄賭場での客分でいかさま決着の為に島田の元へ取り立てに来るところで金子信雄と対立。島田が金子と交渉するが待田に殺されて南利明も殺されて遠藤と金子が兄弟分の盃を交わして義理で追い詰められる。珍しいのは純子が指を詰める場面があること、渡世人としての筋を通せば通す程にがんじがらめの世界になりそこから脱出するために一宿一飯からの掟を破って殴り込む。殴り込み前の科白「私は日蔭の花」、文太が「あっしも一緒に死なせて下さい」と返す、任侠映画パターンの道行きと背景の挿入歌はなくていきなり殴り込みの場面になるが、71年の山下監督演出にはストップモーションなど殴り込みの場面に変化。悪玉には遠藤辰雄、金子信雄、楠本健二、国一太郎、有川正治に待田京介が加わった一味に髪を振り乱して血みどろの長ドスの大立ち回り。大映の阿井美知子が珍しく東映出演で金子の女房役。1971年7月31日〜8月12日豊橋東映、併映「不良番長やらずぶったくり」。1971年11月10日〜16日松竹シネマ、併映「顔役」。【サイズ:B2】【年代:1971】