説明
オンナサゼン ヌレツバメカタテギリ/脚本:八尋不二。音楽:渡辺宙明。監督:安田公義。文字通りの女丹下左膳は戦後初の映画化、安田道代が隻眼隻手の元武家娘おきんを演じる奇抜性だけで設定は丹下左膳要素を引っ張ったチャンバラ時代劇。刀剣趣味の岩井藩殿様に両親を殺されて自分も隻眼隻手になった娘が剣を学び濡れ燕片手に大暴れ。安田が頑張っている本作品、本郷が相手役で蒲生泰軒に長門勇。片目片腕の女剣客が、愛刀濡れ燕を一閃、二閃、神明の五郎蔵(小松方正)一家に追われる娘お美津を救った。女左膳の異名をとるおきんたった。助けられたお美津は、老中の座を狙う寺社奉行の寺門河内守(神田隆)が、高円大僧正(沢村宗之助)の御機嫌取りに献上しようとしていた娘だった。おきんは一家に追われる身となった。そんな彼女の前に、もう一人の追手が現われた。おきんの愛刀に異常な執着を持つ南部藩主青山大膳(小池朝雄)が派した、青年剣士三輪栄三郎(本郷功次郎)だった。おきんは、その危難を蓬髪垢面の蒲生泰幹(長門勇)に救われた。実は、おきんの父も南部藩士だったが、愛刀濡れ燕の献上を断ったため大膳に殺され幼かったおきんも片目片腕にされてしまった過去がある。栄三郎はそんなおきんの過去を知って驚く。そんな折り、栄三郎の妹操(三木本賀代)が、老中の座に野望を燃す大膳に誘拐され、おきんの爺や五助が、お美津を五郎蔵一家から護ろうとして殺された。二人は早速、甘言を労して大膳らを操る悪僧高円を法成寺に襲った。そしておきんが高円を斬り、大膳に迫った時、武家姿に身を変じた幕府目付役蒲生が現われて、事件は落着する。1969年6月28日〜7月11日豊橋大映、併映 江波杏子「女殺し屋牝犬」。1969年8月27日〜9月2日松竹シネマ、併映「前科仮釈放」【サイズ:B2】【年代:1968】