大いなる西部

グレゴリー・ペック、チャールトン・ヘストン/ジーン・シモンズ、キャロル・ベイカー、チャールズ・ビックフォード、パール・アイヴス、チャック・コナーズ

説明

オオイナルセイブ/原作:ドナルド・バルトン「The Big Countory」。脚本:ジェサミン・ウェスト、ロバート・ワイラー、サイ・バートレット。音楽:ジェローム・モロス。監督:ウィリアム・ワイラー。演出が18年ぶりのウィリアム・ワイラー監督とグレゴリー・ペック、チャールトン・ヘストン、ジーン・シモンズ、キャロル・ベーカーの4大スター共演の詩情美あふれる西部劇の大作。1870年代のテキサス州サンラファエル。アメリカ横断鉄道が開通した頃が舞台、東部から大牧場主(チャールズ・ビッグフォード)の娘(キャロル・ベーカー)と結婚するために男(グレゴリー・ペック)がやって来る。そこには湧き水の所有者(ジーン・シモンズ)を巡って対立する二つの大地主があり、少佐ことチャールズ・ビックフォード一家の牧童頭(チャールトン・ヘストン)は娘に気があったこともあり、都会育ちの男に敵意を向ける。もう一方の大地主であるパール・アイヴス一家の息子チャック・コナーズは何かとペックとシモンズに絡む。野性味たっぷりの牧童頭を演じた若き日のC・ヘストンが強烈な個性。165分の大作で前半のクライマックスがペックとヘストンの殴り合い。ロングショットで静寂の中パンチの音だけが聞こえる場面が印象的。冒頭からシネマスコープ画面を活用したロングショットが実に美しい、そしてジェローム・モロスのテーマ音楽がかぶってスケール大きな映画の幕開けを感じさせる。「大いなる西部」の通り広大な土地、東部的思想と西部的思想の相剋、旧い西部が新しい西部に移り行く時代の哀歌のテーマがロング・ショットの多用で効果的な画面となり、ドラマとアクションのバランスや画面構図などワイラー演出は西部をこの1作に凝縮した。後半のクライマックスで旧き西部男の二人の大地主は相撃ちして重なって死亡、ここもロングショット、そして勝気で熱情的なキャロル・ベーカーからジーン・シモンズとの生活を選択したペック、ラスト二人の後ろ姿を捉えながらテーマ曲がかかってカメラは大いなる西部の景観が映ってEND。1959年2月7日~18日豊橋大劇、併映「暴れ者」、2月13日~18日併映「翼に賭ける命」。1963年6月26日~7月2日松竹ロキシー、併映「彼奴を殺せ」。1965年10月13日~16日豊橋南東映、併映「噂の二人」。【サイズ:雑誌広告&映画情報カラー紹介・物語紹介】【年代:1959年】