夕陽の丘

石原裕次郎/浅丘ルリ子(二役)、和田浩治、中谷一郎、細川ちか子、井上昭文、名古屋章、深江章喜、天草四郎、野呂圭介

説明

ユウヒノオカ/原作:菊村到「男の歌」。脚本:山崎巌・国広威雄。音楽:池田正義。監督:松尾昭典。技闘:峰三平。主題歌:石原裕次郎・浅丘ルリ子「夕陽の丘」「俺は待ってるぜ」テイチクレコード30周年記念作品。大ヒットした裕次郎の曲イメージで製作された函館ロケのムードアクション。収監中の兄貴分森川(中谷一郎)の女聖子(浅丘ルリ子)と親しくなってしまった弟分やくざの裕次郎が、強請をかけて来た仲間の兄貴分(名古屋章)を射殺して聖子の妹が住む函館に逃亡するところから話は始まる。タイトルバックは額絵のアップから裕次郎・ルリ子のベッドシーンから始まり最初にキャスト、途中からスタッフが流れる。聖子が何時函館に逃げて来るのか、森川が何時追って來るかを待ちながら篠原は聖子の妹易子(浅丘ルリ子二役)と距離が近づいて行くというサスペンスものだが北海道函館ロケでの風景が当時の様子で貴重。裕次郎を慕うようになった易子だが姉と裕次郎の再会のようすを見ると静かに去る。裕次郎は聖子から吉良(井上昭文)が森川を仇と狙う柏組の殺し屋に命を狙われていることを知らされた。森川の居場所を密告するという聖子に、裕次郎は「俺が対等で勝負する」と言い残すと、森川をスタジアムで待つ彼を訪ねた。しかし一足早くかけつけた吉良のため弾を負っている森川を見て健次は弾をわざとはずして射ったが、森川は一発を後にいる聖子の胸に射つ。函館の海岸で易子と二人で話し合う、すべてを失った健次は、易子の手もふりきって夕陽の丘で一人孤独をかみしめる。「夕陽の丘のふもと行くバスの車掌の襟ぼくろ・・分かれた人に生き写し・・」が流れて「分かれた人に生き写し」・・と重なるのはヒロインが双子だったというオチ。青函連絡船、函館駅、SL、函館空港プロペラ飛行機など登場。浅丘ルリ子の二役が対照的で見応えあってムードアクションの華でプログラムピクチャーの面白さ。1964年5月13日~26日千歳日活、併映「猟人日記」。1971年10月10日~15日豊橋大映、併映「非行少年」「朝霧」。【サイズ:B2】【年代:1964年】