説明
ユウヒトケンジュウ/原作:檀一雄「夕日と拳銃」。脚本:沢村勉。音楽:古関裕而。挿入歌:伊藤久男「馬賊の唄」。監督:佐伯清。檀一雄の長編小説『夕日と拳銃』の映画化。時代劇スター東千代之介主演で「恐怖の逃亡」の沢村勉が脚色し「母子像」の佐伯清が監督した一大スペクタクル。音楽は古関裕而が担当。実在の人物である伊達順之助をモデルにした主人公。 大正八年の満州、ピストルの名人である伊達麟之介は、後見役の逸見六郎(宇佐美淳也)とともに奉天にいる張作霖を訪れるが、野生児である麟之介は堅物の張と合わず、東蒙古の馬賊パプチャップの独立運動に合流する。日本から追ってきた山岡綾子(三條美紀)を意に介すことなく、張作霖との戦闘に敗れたパプチャップの遺児チチクを辺見に預けると、麟之介は一人で野人九曜山(南原伸二)の集落を訪れた。そこで男装の娘アロンに慕われるが、綾子の存在を知り嫉妬に燃えた彼女に撃たれ、麟之介は治療のため日本に帰国。そして昭和六年、満州事変が勃発。麟之介は満洲国軍少将として国境の町臨江へ警備司令官に着任。彼は逸見と平和な楽土建設に努力。戦火は絶えず、逸見の建設した桃源境にも敵軍が侵入。おこうはチチクを守って死に、逸見も傷ついて馬賊王鳳閣(千田是也)に看護される。だが平和建設の闘士王は妻子諸共、日本軍の中山少佐(神田隆)に銃殺される。怒りの末、少佐の官邸で暴れた麟之介は、山東省に左遷される。彼を頼って訪ねて来た千代、成長したチチク、綾子と弟慎太郎(高倉健)、満洲解放の闘士、金日成(波島進)やアロンに送られ、麟之介は愛用の拳銃を恋人として放浪の旅路に出発する。「日本篇」「大陸篇」ニ部作の123分。1956年9月18日~24日豊橋第一東映、併映「緑眼童子」。1957年3月5日~11日銀座東映、併映「逆襲獄門砦」。【サイズ:B6ポスター写真】【年代:1956年】