台風騒動記

佐田啓二/桂木洋子、藤間紫、佐野周二、宮城千賀子、野添ひとみ、三島雅夫、飯田蝶子、中村是好、左卜全、細川俊夫、

説明

タイフウソウドウキ/原作:杉浦明平「台風十三号始末記」。脚本:八住利雄・山形雄策。音楽:芥川也寸志。監督:山本薩夫。愛知県渥美町福江在住だった杉浦明平『台風十三号始末記』原作、八住利雄と山形雄策が脚色、山本薩夫が映画化した風刺喜劇。愛知県渥美半島海辺の福江町が巨大台風13号の直撃を受け大きな被害を受ける。県会議員、町長、議長たちは、無事だった小学校をわざと取り壊し、台風の被害だと国から一千万円の補助金を受け取ろうと画策。町議会は町長の責任で校舎の取り壊しを決定、学校は砂煙を上げて倒壊する。大蔵省から監査官が来るという知らせを聞き、町長夫人はバス停で監査官を待っていた。一人の青年(佐田啓二)がバスから降りるのを見て、町長夫人は彼を料亭へ連れ込み、買収画策。この青年吉成幸一を監査官と思い料亭へ連れこんで大サービス。川井議員(三島雅夫)からは二万円の袖の下、芸者静奴(桂木洋子)まで罷り出た。静奴の話で幸一は人違いされたと知り、彼が訪ねる友人の務の家に逃避行。本物の監査官山村(細川俊夫)は町長らにニセ陳情をキメつけていた。補助金は怪しくなる。町長は「補助金は来る」の一点張りだが道がない。町議会はテンヤワンヤ。新校舎の地鎮祭も迫り、PTAでは一戸一万円の寄金で工事に着手しようと話合っている。町には色々な噂が流れる。地鎮祭の日、裏面を知った務は妙子に励まされ、補助金は来ないと発表。ざわめく町民、頭を抱える議員たち。翌朝、幸一は彼を慕う静奴を残して町を去る。登場人物はすべて仮名になっているが、作中で描かれた小学校の建て替えをめぐる騒動は、実際にあった出来事に基づく。原作者の杉浦によれば、実際には工事は町の予算で執行されることになり、1955年の町村合併のどさくさにまぎれて第2期工事の予算も通された。実際に出された補助金が100万円だったのに対し、工事予算は2500万円にものぼったことから、杉浦は、「福江町がそのまま続いていたら、町は完全に破産していたろう」と評している。川井釜之助のモデルは福江町・渥美町の町議会議員や議長を歴任した川口釜之助で、『ノリソダ騒動記』など他の杉浦作品にもしばしば登場。この映画は地元ネタ映画として記憶に残る、テーマは「天災と人災」。モノクロ・スタンダード107分。1956年12月19日~27日豊橋松竹、併映「涙」。【サイズ:A2ポスター地方版】【年代:1956年】