説明
バクトイッカ/脚本:村尾昭。音楽:津島利章。殺陣:谷俊夫。監督:小沢茂弘。東映名物任侠オールスター作品だが正月ではなく春休み公開。博奕禁止令を背景に荒政一家親分(志村喬)が引退で土建業に転身して荒政三羽がらす大木実・高倉健・若山富三郎3兄弟分が一家の跡目相続で分家するが、鉄道工事利権を狙う悪德ヤクザ渡辺文雄に跡目を継いだ大木実が騙され、暴走した子分が渡辺を襲うが義理に厚い旅人鶴田浩二が救う。健さんが指を詰めて鶴田が「よく我慢した」と云う場面が泣かせる。破門された若山富三郎が渡辺文雄に対決を迫り、一家を想い若山を想う健さんが若山を止めるが、止まらない若山に対して涙を呑んで健さんが若山を倒し、鉄道起工式の席上で渡辺が大木に盃を水に流すと言い渡して邪魔になった大木が渡辺に殺される。渡辺派に遠藤辰雄・名和宏・楠本健二・佐藤京一・鈴木金哉・志賀勝・丘路千・八名信夫など。藤純子は健さんの恋人で若山の妹、桜町弘子が若山の女房で若山を殺した健さんが二人の前で堅気になると云って別れて、親分の志村喬に逆縁の盃を返して雪の中を鶴田と共に相合い傘で殴り込む。そこで流れる「白刃の盃」~やると決めたらどこまでも、俺がやらなきゃ誰がやる、何も云うなよそれから先は、俺が選んだこの道だどこで果てよと悔いはない~ 義理を背負って男なら笑われようと俺が行く、女心のせつない胸は心殺して背中に聞く、何処で果てよと悔いはない~」が流れる名場面。鶴田が健さんに「詰めた指の代わりにあっしを使ってくんなせえ」といって道行き。キャッチ「圧巻!ラストの大殺陣へだだっと走るオールスター」。高校を卒業して大学生となった時期にリアルタイムで観賞した思い出。鶴田と健さんが満身創痍になりながら悪を殺して鶴田が事切れて「完」。1970年3月29日〜4月9日豊橋東映、併映 八代万智子「現代女胴師」。【サイズ:B2】【年代:1970】