北陸代理戦争

松方弘樹/千葉真一、伊吹吾郎、野川由美子、高橋洋子、ハナ肇、西村晃、中原早苗、地井武男、中谷一郎、天津敏、成田三樹夫、遠藤辰雄、曽根晴美、林彰太郎、榎木兵衛、織本順吉、小林稔侍、阿波地大輔、牧冬吉、有川正治、矢吹二朗

 

説明

ホクリクダイリセンソウ/脚本:高田宏治。音楽:津島利章。監督:深作欣二。北陸やくざの壮絶な抗争を描く深作欣二監督による実録映画最終作。福井市三国町敦賀市輪島市金沢市を舞台に、関西名古屋を巻き込んだ地元ヤクザの抗争を描く。ラストには「俗に北陸三県の気質を称して越中強盗加賀乞食越前詐欺師と言うが、この三者に共通しているのは生きるためにはなりふり構わず、手段を選ばぬ特有のしぶとさである」のナレーションが流れる。映画公開一ヵ月半後の1977年4月13日午後13時5分、本作品の主人公のモデルとなった川内組組長・川内弘が映画と同様、地元の喫茶店で射殺された(三国事件)。映画が原因で実際に殺人事件を起こしてしまった事で、このため本作は実録ヤクザ映画の”極北“とも評される。暗殺を仕掛けたのは川内組長の親筋にあたる菅谷組、原因は菅谷組長を差し置いて川内組長が山口組直系の盃を受ける事になった話を聞いて絶縁するが菅谷組のヒットマンが襲った背景と言われる。撮影中に渡瀬恒彦が怪我を負い、その代役を伊吹吾郎が務めている。千葉真一が山口組突撃隊長柳川組組長のモデルに扮してインパクト。松方弘樹は熱演。この事件から深作欣二監督はヤクザ映画演出を辞めた逸話。更には菅原文太が出演拒否して松方弘樹主演になったエピソード。「仁義なき戦い」というネームバリューを外されたこと、興行力のある菅原が降板したこと、客層が変化したことなどの理由で配収が2億円に届かない記録的な不入りとなり、実録路線終幕の切っ掛けになったとされる。1977年2月26日~3月11日豊橋東映、併映「ダボシャツの天」、3月8日~11日「バカ政ホラ政トッパ政」。【サイズ:B2】【年代:1977年】