説明
キラレヨサブロウ/脚本・監督:伊藤大輔。音楽:斎藤一郎。「しがねえ恋の情けが仇」という名セリフでお馴染みの源氏店の場面を中心に、お富と与三郎の愛憎流転の姿を描く世話物時代劇。お富に間男して傷だらけにされた与三郎がお尋ね者になって江戸へ戻りお富と対面する件りの名場面。「弁天小僧」でタッグを組んだ伊藤大輔(監督)・宮川一夫(撮影)・市川雷蔵(主演)が、本作では歌舞伎の演目「与話情浮名横櫛」の映画化に挑戦した。特に撮影と美術の美しさは特筆もの。蝋燭問屋の養子だった与三郎は、店の実子である弟に家督を譲るため、放蕩三昧にふけったあげく家出。木更津で得意の三味線を弾いていた与三郎は、そこで料亭の女将お富(淡路恵子)と恋仲になる。しかし彼女は網元源左ヱ門の愛人であり、与三郎は源左ヱ門の部下たちからリンチを受け、体に三十カ所以上の傷を負った上、海に投げ込まれる。女歌舞伎の一座に助けられた与三郎は、女役者のかつらに慕われたことが原因で一座を抜け出した。一年後、偶然再会したかつらに、人殺しの濡れ衣を着せられる。1960年7月27日〜8月9日丸物会館、併映「三人の顔役」。1960年11月6日~8日二川銀映、併映「人形佐七捕物帖くらやみ坂の死美人」「浪人市場朝やけ天狗」。1961年1月3日~7日千歳劇場、併映「お姐ちゃんにまかしとき」。【サイズ:B2&時代映画広告】【年代:1960】