説明
ニンギョウサシチトリモノチョウ ハンニャノメン/原作:横溝正史。脚本:結束信二。音楽:富永三郎。監督:山崎大助。1959年に新東宝から移籍した若山富三郎の東映での初シリーズ主演物、東映で6本製作されたが全作品60分程度の中編。市村座で襲名披露興行を持ち、初日の幕を開けようとした泉屋文之助は、何者かの大芝居で興行をめちゃめちゃにされた。文之助(尾上鯉之助)は妹のお京(中里阿津子)を楽屋に残したまま失踪した。首を吊った頭取弥左衛門の姿を見上げたのは人形佐七と子分辰五郎である。両国の札差し茨木屋鵬斎(永田靖)が酒宴の席上、彼を取巻く画工妥女(加賀邦男)、落語家扇馬(沢村宗之助)・幇間鳶平(星十郎)、俳諧師蝶雨(中村時之介)、芸者お駒ら茨木屋六歌仙の名を記した画師国貞の筆になる六枚の般若の絵を六本の筒に入れ鳩をつけて放ち、七日目に絵を持ち帰った者に賞金をやる、という趣向で江戸中の人気を呼んだ。その一人鳶平の惨殺によって、連続殺人事件の幕が発生。その死顔には、般若の面。続いて妥女が倒れた。佐七は、この事件の鍵はお京が握っていると睨んだ。数年前、文之助の父も茨木屋一派に興行をさえぎられ死に、再びそれを茨木屋の手で繰りかえされた。復讐を誓い姿を消した文之助と弟子の半五郎(徳大寺伸)に佐七は疑惑を抱いたのである。さらに、扇馬が殺された。遂に、月下の向島で、般若の面をつけた殺人鬼と佐七は対決した。面の下の顔は半五郎だが真犯人は彼ではなかった。鵬斎が文之助に殺されたのだ。お京と半五郎は自害した文之助の遺品を抱いて淋しく江戸を去る。1960年3月8日~14日銀座東映、併映「大いなる旅路」。1960年10月5日~8日南東映、併映「右門捕物帖地獄の風車」。【サイズ:B5 時代映画広告】【年代:1960年】