説明
タンゲサゼン ケッテイバン／音楽：深井史郎。挿入歌：万城目正。助監督：仲木睦。監督松田定次。林不忘原作の大岡政談。東映スコープ公開1周年記念。戦前は大河内傳次郎の当り役、戦後も１９５１年に松竹で阪東妻三郎、１９５３年～１９５４年に大映で大河内傳次郎、１９５５年に日活で水島道太郎が撮るほどの人気ヒーローを東映調の明朗な丹下左膳決定版として大友柳太朗主演で復活。映画はキャストの豪華さもあり大ヒットして1年1作ペースでシリーズ化され１９６２年までに5本製作された。大友の後は１９６３年に松竹で丹波哲郎、1966年に東映で中村錦之助が演じた。因みにＴＶ時代劇では市川団子・高橋幸治・中村竹弥・若山富三郎・中村獅童などが演じた。日光東照宮改修の下命が２万３千石柳生藩（三島雅夫）に。資金繰りに使用したい伝来の100万両埋蔵の在処が記されたこけ猿の壺が江戸に婿養子に行く柳生源三郎（大川橋蔵）の手元から奪われたことから始まる争奪戦。大友左膳はよく笑う明朗な左膳で原作に描かれたニヒルさは全くない東映カラー。左膳役者の先輩である大河内傳次郎が蒲生泰軒に扮して大友を盛り上げる、その他悪役の親玉は志波道場乗っ取りを企む峰丹波（山形勲）と喜多川千鶴、櫛巻お藤に長谷川裕見子、将軍吉宗に東千代之介、源三郎の許婚が美空ひばり、愚楽老人には薄田研二の豪華キャスト。大友柳太朗は東映スコープ第1作の主演として１９５７年「鳳城の花嫁」に主演して、東映スコープ公開１周年記念の本作にも主演して千恵蔵・右太衛門両御大に続く第３のエースとして東映時代劇に貢献、錦之助と橋蔵・千代之介の兄貴分として活躍した。タイトル序列は大友トップ、2番に月形龍之介・大河内傅次郎・薄田研二の3名、3番手が女優陣長谷川裕見子・松島トモ子・桜町弘子・喜多川千鶴。止めに美空ひばり・東千代之介・大川橋藏。大河内傅次郎の跳んだりの殺陣が少し見られる。ラストはひばりの歌声に好天での明るい旅立ちが良く似合う明るく楽しい東映時代劇。１９５８年３月１８日〜２４日第一東映、併映「少年探偵団首なし男」。１９５８年８月２７日〜９月２日銀座東映、併映「警視庁物語夜の野獣」。１９５９年１月２３日～２６日南東映、併映「無法街の野郎ども」。【サイズ：プレス四つ切＆大型横プレス＆雑誌時代映画広告】【年代：1958】
