ロード・ジム

ピーター・オトゥール/ジェームズ・メイソン、クルト・ユルゲンス、イーライ・ウォラック、ジャック・ホーキンス、クリスチャン・マルカン、伊丹十三、齋藤達雄

説明

ロード・ジム/原作:ジョセフ・コンラッド。製作・脚本・監督:リチャード・ブルックス。音楽:ブロニスラウ・ケイバ―。「アラビアのロレンス」のピーター・オトゥール主演の戦争ドラマ。主人公の航海士ジムはかつて、沈みかけた船から逃げ出し多くの船客を死なせてしまった、という過去を持っていた。卑怯者と呼ばれた彼は、各地を放浪したあげくある村にたどり着く。そこでは、一人の圧政者(イーライ・ウォラック)の下で、村人たちが苦しめられていた。暴君から村を守った男の生涯を描く仙蔵冒険ドラマ。アジアの某国で暴力的支配を受けている一部族の反乱に協力し、今度は英雄として処遇される。その後襲撃してきた強盗の一群も見事に撃退するのだが、強盗の首領(ジェームズ・メイソン)たちとの撤退交渉の際、「もし強盗団が撤退しないで一人でも殺されたら、自分の生命で償う」と約束していたにも拘わらず、自分の責任で部族リーダーの息子(伊丹十三)を死なせてしまう。リーダーは「今夜のうちに出て行け。さもなければ一族の掟により処刑する」と告げ、父親同然の白人老人からも一緒に帰国することを勧められるが、ジムは死刑となることを選択する男ロード・ジム。最後の対話シーンでジムは「行為はたいした意味がない。その理由が大事だ」と語る。自分のエゴのために部族の若者を殺してしまったことに気づいたジムは、最後に本当の意味での贖罪=名誉回復などではなく死を賭して約束を守ることに決めたのだろう。155分。1966年1月13日~27日広小路スカラ座、併映「アパッチ」。【サイズ:B2ポスター】【年代:1966年】