説明
スパルタノウミ/原作:上之郷俊昭。脚本:野波静雄。監督:西河克己。伊東四朗主演。愛知県美浜町に存在した戸塚ヨット―スクールの映画化。1982年、生徒の相次ぐ死亡事故で校長ら関係者が逮捕される事態に発展した「戸塚ヨットスクール事件」の影響で公開が中止されたいわくつき作品、当時「戸塚ヨットスクール応援する会」の理事だった伊東四朗に主演の依頼。家庭内暴力を起こした少年・俊平が、非行少年や不登校児の更生施設として知られる愛知県美浜市の戸塚ヨットスクールに送り込まれる。入校初日から校長の厳しい体罰を受けても反抗を止めない俊平だったが、嫌々ながらもヨットの訓練に参加するようになる。俊平はそこで、壮絶なしごき、突然の仲間の死、卒業していった仲間アッコへの恋など、さまざまな経験を積んでいく。不登校、引きこもり、家庭内暴力、非行などの問題を抱えた子どもなどが入校し、「スパルタ式」の指導により矯正させるという売り文句で、校長の戸塚宏氏も、度々メディアに登場し話題となった「戸塚ヨットスクール」を舞台。当時は校内暴力が社会問題化していたため、同スクールが注目される社会背景もあった。1983年9月の公開直前に「戸塚ヨットスクール事件」が発生し、校長の戸塚宏氏とコーチ15名が逮捕された。捜査が進行する過程で、入所者に自殺者が続出していたことが明らかになったのに加え、訓練中に生徒が死亡、行方不明になった事実が明るみに。 裁判の末、戸塚校長およびコーチらは有罪判決を受け、校長の戸塚は懲役6年の実刑で服役した後、2006年4月に刑務所を出所、スクールの現場に復帰することになる。 作品の大枠のテーマは問題を抱えた若者の更生に尽力する戸塚校長の奮闘記。殴る蹴るなどの理不尽なスパルタ指導のシーンも再現されている。スクール側が全面協力しているため、内容もスクール寄りとなっている。その中で、戸塚校長の「本校の教育は行き過ぎているかもしれないが、そもそも親の教育がしっかりしていれば、戸塚ヨットスクールなんか必要ない」という主張は、皮肉なことに言い得て妙ではある。 スクールに我が子を入校させる親と、そんな子どもを受け入れ、しごきを施すスクール側、どちらが悪なのか。そもそも、教育とは何かを考えさせる一作。2011年10月になって公開、豊橋未公開。【サイズ:B2ポスター】【年代:1983年】




