緋牡丹博徒 鉄火場列伝

藤 純子/鶴田浩二、若山富三郎、丹波哲郎、三島ゆり子、里見浩太郎、天津敏、河津清三郎、待田京介、高宮敬二、名和宏、小林重四郎、楠本健二、人見きよし、横山アウト、林彰太郎、

説明

ヒボタンバクト テッカバレツデン/脚本:笠原和夫・鈴木則文。殺陣:谷明憲、監督:山下耕作。人気シリーズ第5作は豪華キャストで明治中期の阿波徳島での小作騒動をめぐる任侠活劇篇。ゲストは子連れヤクザの仏壇三次役の鶴田浩二、悪ボスの罠にかかる恋人の為に犠牲になる里見浩太郎。熊虎親分若山富三郎が大ボス元締め河津清三郎に兄弟分を逆縁してお竜の助っ人に付いて大活躍、地元の義侠親分待田京介の女房三島ゆり子がいい味で鶴田の娘を面倒みる。こういう役は三島ゆり子は実に上手い。悪ボスは鳴門川一家の親分天津敏と大ボス河津清三郎、丹波哲郎が大坂の親分でお竜の助っ人で文字通り「任侠列伝」として華やかな作品。冒頭病気の子分高宮敬二を刑務所から引き取って四国で看取るまでのエピソードで物語に引き込まれる流れが良い。待田京介に三代目を譲られた名和宏がここでも渡世の狭間で悩む役を好演、嘗て名和が世話になった鶴田浩二の哀愁を帯びた渡世人が年季の入った演技で味わい深い。鳴門川一家に楠本健二・林彰太郎・阿波地大輔。山下演出は第1作に続いて匂うような藤純子と花イメージを満開させる。ラストの殺陣場面で天津敏とのカラミでは純子の阿波踊り衣装での裾さばきをスローモーションで美しく見せる。1969年10月1日〜14日豊橋東映、併映「妖艶毒婦伝お勝凶状旅」。1970年4月22日〜28日松竹シネマ、併映「牡丹と竜」【サイズ:B2ポスター】【年代:1969】