説明
ミトコウモン/原作:直木三十五「黄門巡国記」。脚本:比佐芳武。音楽:万城目正。監督:佐々木康。月形龍之介銀幕生活三十八周年記念映画で東映オールスターが月形を称える。五代将軍綱吉の生類憐れみの令をめぐる政治に活を入れ、越後高田藩と幕閣癒着に関するお家騒動を裁く黄門主従。高田藩正義派家老萩田主馬が大河内傅次郎、大河内と黄門を助ける剣客関根弥二郎に市川右太衞門、高田藩次席家老小栗美作の悪役薄田研二、老中柳沢美濃が進藤英太郎、徳川綱吉が片岡千恵蔵、助さん格さんに東千代之介と大川橋蔵、黄門の子分にスリ中村錦之助、小姓に伏見扇太郎など東映一家勢揃い。月形黄門の品格と威厳は他のどの黄門役者も及ばない。リバイバル上映時にはタイトルから「月形龍之介銀幕生活三十八周年」は消えて「水戸黄門」とだけ変更されていて現在残るプリントはリバイバル。俳優格付けも少し変化、クレジットタイトルのトップは月形、2番が市川右太衛門、3番が中村錦之助と大川橋藏、続いて千原しのぶ・長谷川裕見子・花柳小菊・伏見扇太郎・尾上鯉之助。止め2番前に大河内傅次郎・薄田研二・進藤英太郎・坂東蓑助で止め前が大友柳太朗と東千代之介、止め:片岡千恵蔵。その他入江たか子が桂昌院、龍光僧正水野浩。東千代之介はこのあと「天下の副将軍」「水戸黄門1960」では格さんを演じる。徳川家御霊彌での千恵蔵と月形の対話場面から高田藩裁きの再吟味場面の素晴らしさ。水戸黄門映画初のカラー・シネマスコープサイズ作品。配収は3億5334万円で、1957年度の邦画配収ランキング第3位となり、水戸黄門映画最大のヒット作となった。現在東映チャンネルで放送されるのはリバイバル版。1957年8月10日〜19日第一東映、併映「少年探偵団二十面相の復讐」。1957年12月27日〜1958年1月2日銀座東映、併映「怪談番町皿屋敷」。1958年6月18日〜21日銀座東映、併映「とんちんかん八百八町」。リバイバル1962年7月21日〜31日第一東映、併映「シンドバッドの冒険」。1962年8月15日〜21日銀座東映、併映「伝七捕物帖影のない男」。1962年12月29日〜1963年1月5日南東映、併映「橋蔵のやくざ判官」【サイズ:B2地方版&豊橋公開チラシ&近代映画表紙】【年代:1957】