説明
ハタモトタイクツオトコ ナゾノユウレイジマ/原作:佐々木味津三。脚本:結束信二。音楽:万城目正。監督:佐々木康。右太衛門十八番旗本退屈男シリーズ第26作は長崎出島が舞台。幕府転覆を企む長崎奉行進藤英太郎が組むのは宇喜田秀家末裔 伴夢斉こと月形龍之介と九州外様の島津、鍋島、細川三藩家老(吉田義夫・堀正夫・瀬川路三郎)と阿片で稼ぐ悪徳商人山形勲。長崎奉行所同心(香川良介)が旧知の早乙女主水之介に捜索を依頼、北大路欣也が同心の息子で主水之介の手足となって動く。物語は、長崎出島の暗黒街に君臨する怪人物によって支配されており、長崎奉行所もこの一派の配下に置かれていた。与力・守谷瀬左衛門はこの権力に反抗、ひそかに江戸へ七人の使者を送って長崎の実情を知らせようとしたが、六人の使者は斬られ、後の一人も行方不明となるところからスタート。木暮実千代がやらずのお柳という女スリで子分が堺駿二、主水之介は出島におもむき、紅竜館で伴夢斎と対面。この席で、危く毒酒を飲まされそうになったが、お酌に出た芳蘭(丘さとみ)の機転で難を逃れる。この芳蘭も、伴夢斎も、唐人の格好をしていたが、日本人であることを主水之介は見抜く。主水之介は紅竜館の地下室に潜入。麻薬にむしばまれた男女がもだえ苦しむ生地獄のような光景。倉庫で島津・鍋島・細川家の荷札のついた麻薬の包みを発見。伴夢斎が密室の中で武将の像に合掌する姿を見た。彼は徳川に亡ぼされた宇喜多秀家の子孫で、密貿易の麻薬を九州の各藩に売りつけ、徳川の治世を混乱させようと狙っていた。密貿易最後の船、竜神丸が出島に到着し、麻薬買入れの九州各藩の使者が出島に集った。小四郎、おりん、仙太らの退屈男一家を総動員、ラストは出島商館内でのレビュー後に高笑いの後の大チャンバラ。レビューは勝浦千浪が担当。まさに豪華賢覧お正月映画らしい華やかさ。1959年12月25日〜1月2日豊橋第一東映、併映「少年猿飛佐助」。1960年5月8日〜10日二川銀映、併映「山の彼方に」「忍術武者修行」。1960年8月22日〜25日南東映、併映「警視庁物語遺留品なし」「命を賭けて」。1960年9月20日〜24日豊橋国際、併映「獄門坂の決斗」新東宝「蛇精の淫」三本立て【サイズ:B2ポスター】【年代:1960年】