大喧嘩

大川橋蔵/丹波哲郎、十朱幸代、入江若葉、河原崎長一郎、曽根晴美、加藤嘉、金子信雄、西村晃、穂高稔、徳大寺伸、遠藤辰雄、花沢徳衛、片岡栄二郎、汐路章、阿波地大輔、鈴木金哉、

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説明

オオデイリ/脚本:村尾昭、中島貞夫、鈴木則文。音楽:木下忠司。殺陣:谷俊夫。監督:山下耕作。大川橋蔵主演の股旅時代劇。橋蔵のライバル中村錦之助が「関の弥太っぺ」で成功したのに刺激されて山下耕作監督とヒロイン十朱幸代や音楽木下忠司などをそのままに組んだ集団時代劇的股旅物。やくざの喧嘩で相手方の親分を傷つけて旅に出て3年ぶりに故郷へ戻った旅がらす(大川橋蔵)を待っていたのは恋人十朱幸代が橋蔵の兄弟分穂高稔と夫婦になっていて、穂高はヤクザから目明しに転職。親分加藤嘉と縄張り争いをする親分遠藤辰雄が同じく縄張りを狙う金子信雄を含めたヤクザ組織同士の喧嘩に巻き込まれて全員共倒れ、生き残った橋蔵とラストは丹波哲郎浪人との対決。股旅物に詩情性が薄くなりラストは殺伐とした大喧嘩、田んぼや路地など橋蔵は走る走る。錦之助の「関の弥たっぺ」「瞼の母」「遊侠一匹」など名作の映画化に比較して橋蔵は集団時代劇になった違いが大きい。橋蔵は60年代前半の股旅物にマキノ雅弘監督「いれずみ半太郎」があるが二枚目旅烏としては「血煙り笠」「人斬り笠」「用心棒市場」「任侠木曽烏」「大勝負」など多数あるが二枚目からは逸脱していない。丹波哲郎が妻をヤクザに凌辱されてヤクザに恨みを持つ凄腕の浪人に扮してヤクザの相討ちを狙って画策、ラストの喧嘩では橋蔵が遠藤辰雄を斬り、丹場が金子信雄を斬って一網打尽のあと、橋蔵との対決はあっけなく丹波がわざと斬られてしまう。山下監督独特の花は登場せず橋蔵は機織りする十朱幸代を見ながら旅に出て「終」。音楽も良いし撮影はロングショットが多く使用され遠景から人間を撮影する場面が多く使用される。錦之助とは芝居の質が異なる見本として記憶に残るが、普通の股旅時代劇として観賞するのは水準とみる。印象的なのは橋蔵の着流しで赤い煙草入れが鮮やかに映る。似たような設定は長谷川一夫「雪の渡り鳥」で兄弟分の男が恋人と夫婦になっていて旅人はぐっと心を押し込めて対応するヤクザの生き様が映えるのだが、1964年だと集団時代劇要素と伝統的な時代劇の混合が不完全燃焼となっている作品。山下監督も錦之助との違いでやりづらかったと推測する。ハーハーゼイゼイは橋蔵には似合わず颯爽さが似合うし十朱幸代は「旅人さん」と呼ぶ声が似合う。1964年9月5日〜15日豊橋東映、併映 近衛十四郎「忍者狩り」。1964年11月11日〜17日銀座東映、併映「海底犯罪NO1」。1965年2月20日〜22日南東映、併映「黒の凶器」【サイズ:B2 四つ切】【年代:1964】